イギリスでのまちづくり・まち歩き

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千葉一樹さん
高崎経済大学地域政策学部3年
イギリス・2011年2月参加


私は、2011年3月~4月の約2週間、フロムジャパンのコミュニティインターンシップを活用し、イギリスのサネット地域に滞在しました。ホームステイをし、小学校で習字・郷土かるた・折り紙・空手演武などをしました。得た経験などに関し、レポートします。


まちづくりの意味

「まちづくり」には多様な意味が含まれています。自治体が取り組んでも、住民が取り組んでも「まちづくり」と呼ばれます。若者が取り組んでも、高齢者が取り組んでも「まちづくり」と呼ばれます。地元で取り組んでも、他所の地域で取り組んでも「まちづくり」と呼ばれます。ハコモノを作っても、教育活動でも「まちづくり」と呼ばれます。そのため、ここでは「まちづくり」を「地域のために何かをすること」と捉え考えていきます。

地域のために何かをするためには、現在暮らしている地域と他所の地域を知ることと、が重要になります。自動車免許取得時の「認知から判断。判断から行動」が良い例と考えます。認知、つまり地域を知らないことには効果的なまちづくり、つまり行動は生まれません。過去の遺産を未来に繋げられるような行動は出来ません。地域を知るために最も有効的なことは、その地域の住民と交流することです。また、未来に繋げられるような「まちづくり」のためには、現在暮らしている住民がこれからも暮らしたい、と思えるようなまちにすること、現在のまちを認知することが重要です。今回のインターンシップでは、地域の若者の象徴ともいえる小学生と幼稚園児と接することが出来ました。彼らが日本文化を知り、郷土かるたにより地元を再認知したことは、彼らの今後にとって大きな財産になったと考えます。また、私も、自国の文化を再認知し、サネット地域を認知したことにより、視野が広がりました。

以下、私が経験したイベントの「郷土かるた」「空手演武」「商店街の巡検(まち歩き)」の3つに関して順に書いていきます。


「郷土かるた」に関して

群馬県の「上毛かるた」が最も盛んである「郷土かるた」を、サネット地域でも広めるという活動をしました。現地の生徒に、地域のモノに対する読み札と絵札を描いてもらい現地の小学校の体育館にてかるた大会を開催しました。生徒に大変盛況でありました。後日、日本人インターン生にて、地域を歩きかるたの絵札に描いてあった地域資源を見つける、といった活動をしました。かるたを作成することにより、地元を再認識することが出来ます。また読み札を書くことで、他者に自分の考えを伝えようとする力が養われます。サネット地域は、まだ一見しただけですが、観光地ではありません。観光地化していません。観光客に媚びない、住民にとって暮らしやすいまちになっていると感じました。その地域の資源を、良いところも悪いところも、小学生時に知ることで、今後の発展に活かせると考えます。

「郷土かるた」事業で一点残念であったことは、後日の地域歩きを日本人だけで行ったことであると考えます。この地域歩きに、現地の住民や小学校の生徒が参加していれば、我々にとっても、生徒にとってもいい刺激になったと思います。地元民とよそ者では観る視点が違うためです。


「空手演武」に関して

私は10数年空手を習っており、今回サネット地域にて披露する場を与えられました。ここで驚いたことは、空手がイギリスでも普及されていることです。前述したように、「まちづくり」には人との交流が欠かせません。空手という共通項を持って、現地の生徒と交流することが出来ました。外国にしろ、日本での活動にしろ、交流するときは、相手との共通項を持っていること、あるいは相手が興味をもつモノを持っていることが、先に繋がる要素であると感じました。


「商店街の巡検(まち歩き)」に関して

土日や平日の夕方に、地域の商店街を歩く機会を得ました。「イギリスで最も酷いシャッター街」と呼ばれる地域(マーゲートという地域)も歩きました。私が現在大学生として暮らしている地域も同様にシャッター街です。しかし、日本とマーゲートのシャッター街の相違点として、マーゲートには人が歩いていることです。日本の商店街はアーケード化され、暗く人通りが少なく、車の通り道と化しています。マーゲートの商店街は、シャッターは降りていても、人は歩いており、明るい通りでした。もし、またマーゲートに行く機会を得れば、なぜ同じシャッター街であるのに、シャッター街という結果は同じでも、周りの環境が違うのか、といったことを研究していきます。商店街の形態、人の動き、などの面でも、私にとって刺激になるまち歩きでした。

実際に現地を歩いて体感しないと何も分からない。また現地に行く前に、地元で出来る限り情報収集すること。この2点の重要性を改めて認識しました。語学力を嘆く前に、まず動くこと、これが参加において必要なことです。

最後になりますが、フロムジャパンの事務局の方、ありがとうございました。サネット地域にて我々に関わった現地の皆さんありがとうございました。何より、一緒に現地にて活動したインターン生の皆さんありがとうございました。今回のインターンの経験を活かし、卒業までの大学生活や、卒業後にて活躍していきます。



 

フロムジャパン事務局コメント:

千葉さんは、卒業後故郷の町づくりに貢献するため、公務員となられたそうです。就職面接の際の話題の中心は、英国でのインターン活動やそこでのまちづくりの様子だったそうです。