東西文化を融合、カルタのイエローカードを発案

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大竹のぞみさん
学習院女子大学国際文化交流学部2年
イギリス・2011年9月参加


私はかるたに特別な思い入れを持っています。私の故郷、群馬県では郷土かるたが盛んに行われています。年始の県大会に向けて地域で練習するというのが、小学生の恒例地区行事となっています。秋から夜、公民館に集まってかるた練習をしたことで、地域の子や監督してくる大人達と交流することができました。また、題材となっている県内それぞれの市町村や偉人、地理、特産物について自然と知識が身につきました。今回、イギリスへのインターンを決めた理由の一つもかるたを主軸に活動していくということで自分の経験が生かせるのではないか、現地の子ども達が地域について考える機会を与えられるのではないかと思ったからです。


実用的な英語表現を学ぶ

一週間目は、午前中は語学学校にて、かるた紹介を子どもたちが理解し興味を持ってくれるように改善し、練習しました。講師に教えてもらった表現の中で、札を数える時の掛け声として「Ready Steady Go!」や列に並ばせるための「make a queue」などは実用的で使う頻度も高くかなり役に立ちました。


「かるたにされていた所だ」!と感動

町巡りや活動外の時間に散歩をしている時などには、3月のインターンでのRamsgateの町かるたの題材を見つけて感動してしまいました。その「感動」はどこかガイドブックやテレビなどに載っている有名な物を見た時や名所巡りをしている時の気持ちと似ているものでした。かるたにされていた所だ、日本から外国に来たんだという実感や喜び、興奮の「感動」だったように思います。


のイエローカード?!

私たちのチームがかるた紹介を小学校でする前日に、かるたを行ったチームの報告で「お手付き」が良く理解できてないようだ、というものがありました。最初は白板にお手付きに関するルールを書こうかと思いましたが、夢中になっているさなかにそれを覚えているだろうか?と思いやめました。そこで言葉や文字でなく視覚的に瞬時にお手付きをしたことを分からせるにはどうすればいいかを考えました。そこで考え付いたのがイギリスの国技フットボールのイエローカードでした。一方的に日本の文化ばかりを伝達するのではなく、双方向の流れがある活動にしたいと思っていたことが思いついたきっかけでした。日本の遊びでイギリスのスポーツのものを用いるということで、遊び自体に両国の融合、交流が起こるのです。

チームのメンバーにアイデアを伝え黄色の折り紙折ってイエローカードを用意しました。前日チームからのアドバイスであるトーナメント制とデモンストレーション時にお手付きの様々なパターンを実際にやって見せ、且つイエローカードも駆使するということになりました。使ってみたところイエローカードを実際にゲーム中、用いた時にみんなで「イエローカード!!!」と言ったり「あと一回でレッドカードだよ!」と言ったりしてくれていて好感触でした。ゲームやトーナメント制もヒートアップして嬉しかったです。しかし6チーム作ってカード1組、1チーム対1チームでトーナメントを行ったので負けたチームが退屈してしまった。また、プレイヤー以外のチームメンバーが絵札の位置を教えてしまっているということを訴えてくる子ども達が多かった。


役に立った町めぐり

二週目にはかるた作り対象の町であるMargateとBirchingtonを巡って、Thanetのサイトの観光のページに載っている場所を中心として、題材になりそうな物の写真を集めました。自分の足で散策し実際に回ってみることでその土地について知ることができ、現地の人とは異なる外部の視点からの題材を確保できました。この写真は実際のかるた作りにおいて、子ども達のトピック選びとデッサンに役に立っていました。ただの観光で来たらそこまで見るものも見つけられずに終わってしまっていただろうこと、小学校訪問の間のリフレッシュになったことなどインターンにとっても、この活動はとても良かったです。


カルタの絵札を展示

Margateの学校でかるた大会を行った際には、子ども達が作った絵札を掲示しました。撮ってきた写真の題材を使ってくれている子もいれば、ファストフード店が多く使っている子もいて様々でした。今回、メンバーの中から展示作品の投票と表彰の提案があり、行うこととなりました。これで対戦時中以外に退屈になってしまうという、前回の課題が克服されていました。また、投票することで子ども達にとっての良い札を知ることができました。意外にも世界的なハンバーガーチェーン点が一位をとりました。私達と子ども達で興味の惹かれる物が全く違うのだということが分かりました。


かるたづくりの課題

三週目は学校側の都合により急遽BirchingtonからBroadstirsに変更になりました。それに合わせて前週と同様に町巡りを行いました。この週で私達のチームはかるた作りをしました。町巡りの写真を見せると、「ここ家族で食べに行くお店だよ」、「これはどこ?」などと反応が良かったです。アルファベットや題材選び、読み札作成はスムーズに決まりました。その時に担任の方に電子黒板を使ってパソコンで書きだしてもらったので後の作業でも打ちこまず、ほぼコピー&ペーストで済ませられました。題材の重複に授業後の作業中に気がついて翌日変えてもらったのですが、変えたことでデッサンの見本となる写真が用意できなくて、作業が進まない子が出てしまいました。また、読み札を詩的にするということができず、全体的にただの長文になってしまう傾向がみられました。この二点は、次回の参加者に是非気をつけて、改善してもらいたいと思います。


カルタ大会&投票

かるた大会は前週にやったということもあり、前日の準備などはかなり早く終わりました。かるた大会では、先生が絵札を並べたマットの上にはプレイヤーしか入らないようにしてくれていたため、今回は他の子が位置を教えてしまうこともなかったです。前回同様、投票を行ったのですが、2クラスということで数が多く、全部見ないで入口に近い方に点が集まってしまいました。また、投票数も実際の人数よりも少なかったです。今回は先生賞も加わったことで大人の視点からも評価することができました。

このように徐々に段階と経験を踏んで、かるた作りとかるた大会にもっていったことで、進行しつつ改善することができました。また、現地の子ども達が地域について考える機会を与えられたと思います。題材選びの時に食べ物のジャンルの班で例としてフィッシュ&チップスを上げた時に「テイクアウトでもいいんだね」という発言があり、あまりにも身近すぎてイギリスを代表する食べ物という意識がなかったようでした。


カルタを通じた、町おこしの可能性

また、自身が既成のRamsgateの町かるたの題材を見つけた時の気持ちを生かすと、町かるたで街おこしになるのではないかと思いました。観光者や転居者、留学生向けに町の地図とかるたマップを融合させた物を作ったりそれをインターネットに載せたり、それを使ってスタンプラリーのようなイベントも開催できると思います。まだまだ、かるたには活用方法や隠れた力がありそうです。


カルタづくりで得たこと

イギリスでかるた作りに取り組んだことで、プレゼンテーションスキルの向上はもちろん、改めて日本文化について考えることができました。また、個人ではなく集団であったために自分にはない意見がもらえたり、経験談を聞けたりと、普通の旅行ではできない体験ができて良かったです。これだけで終わらず今後これを何かに生かしていきたいと思いました。