インターンで達成したこと

1202chika

廣川千歌 さん
金沢大学人間社会学域学校教育学類1年
イギリス・2012年2月参加


大学の授業でTAを経験したこと、年の離れた弟の宿題をみてやるといったくらいしか、まだ子どもに教えるという経験はほとんどしたことがなかった私が、イギリスで「先生」体験ができたのはとても貴重な経験でした。インターンを通して、私が達成できたと思うのは以下の5つの項目です。


*オリジナルな授業ができたこと

私は、日本習字で10年間習字をやっていて、高校生も指導できる資格を持っていたので今回一番楽しみにしていたのが、書道だった。水から墨ができあがるところでは、子どもたちから「マジック!」と声が上がった。子どもたち全員に墨のにおいを嗅がせ、初の試みであるメッセージカードを制作した。「祝」の文字とメッセージを書ける手作り便箋で、最後に色をつけたり台紙に貼ったりしてきれいな作品が出来上がったため、子どもたちはとてもうれしそうだった。一つ思ったのは、Year4の生徒に書道は難しいということである。「余分な墨を絞る」ことができないため、どうしても墨がぼたぼたになってしまう子が多かったし、うまく書くことができず、書いた作品をぐちゃぐちゃに塗りつぶしてしまう子、墨で遊びだしてしまう子がいた。それでも、前回のインターンから引き継いだ「静かに心を落ち着かせて書くこと、深呼吸すること」を指導できたし、教室の雰囲気も比較的落ち着いていたと思う。今回は特に他のグループとも教材や情報の共有がしっかりできていたので、同じ失敗をせずにすみ、自分たちのオリジナルの授業を展開することができた。子どもたちのあらゆる反応のパターンを想像し、教材に工夫を凝らして、授業の流れを考えた。マニュアルにはないこともたくさんした。2枚書かせてからもう一度前でうまく書くコツを伝授したら、とても上手に書けていた。「祝」の字を扱ったが、フェアトレード週間を祝うということとあまり関連性をもたせることができなかった。文字の成り立ちや意味が比較的おもしろいもの(たとえば「海」)を扱って説明を加え「日本の文字っておもしろい!」と思ってもらうこともよいのではないかと思う。


*イギリスの教育現場を見られたこと

子どもたちは意外と親に過保護にされているようで、放課後子どもたちだけで公園で遊ぶような光景はあまり見られない。その分、学校では思いっきり遊べという教育方針なのだろうか。休み時間になると、教師は子どもたちを一人残さず校庭へ出させる。外に出たくない子もいるだろうに。生徒の管理をしっかりするためであろうか。学年ごとに休み時間やランチタイムをずらしており、チャイムがない分教師の指示が大切なようであった。また、電子黒板がどの教室でも使われていた。インターネットの動画をそのまま流せたり、ワードで作ってきた教材を用いたり、ボタン一つでページ送りができたりと非常に効率のよいものだと思った。スクリーンと黒板が一体化されているような感じであった。

担任二人制がとられており、曜日によって担任が変わる教室や、TAが入り込んでいる教室もある。いずれも、教師の負担が軽減されているはずである。子どもたちのことやその日起こったことの共有は必要になってくるが、これからは日本の教育でもチームティーチングが推進されていくと思うので、いろいろと思いをめぐらせることができた。


*大切なことはなにかが少しわかったこと

大事なことは子どもの目線に立って授業をすること。私は、子どもたちにわかってもらおうと一生懸命努力していたし、いつも必死な自分が好きだった。子どもたちも自分も、充実しているつもりだった。あるとき、インターン生の仲間から言われたこと、それは「子どもたちの表情をみて授業をしていたか。」その返答に私は言葉を詰まらせた。その場その場に必死になりすぎて、子どもたちの表情までしっかりと見ていなかったことに気づかされた。そのほかにも、インターンに指摘されて自分の性格の性格について気がついたり、自分の教育観が少し変わったりもした。自分はキャパがある(?) らしいので、これからも頑張っていきたい。そして、全国から集まった意欲高い教員志望の仲間に出会えたことも、今後の人生において大きなモチベーションとなっていくことであろう。日本文化が世界に誇れる文化であることも意識させられたので、日本の子どもたちにも誇りをもつように指導する必要があるし、異文化に対する興味をもってもらいたいとも思えた。


*自分で考え、行動すること

今回のインターンでは3回の週末があり、いずれも自由行動ができた。1週目は泊りがけでロンドンへ、2週目はカンタベリーへ一人旅、3週目は仲間とユーロスターでパリへ行った。我ながら、活発的だったと思う。ロンドンは、旅行本があったため、ほとんど苦労なくいきたいところをめぐることができた。泊まってよかったことは、ピカデリーでShowを観られたこと。夜の部でシュレックを観て、本当に心が躍った。ものすごい迫力。夢のようだった。2日目も、大英博物館に3時間以上滞在してすべてのフロアを回れたし、泊まることのメリットは大きかったと思う(£17だったし)。今回行けなかったところは、また次回にとっておこうと思う。地下鉄(Tube)と市バスを駆使した。

3週目のパリでは、ルーブル美術館で大好きなフェルメールの作品に出会えたことが一番うれしかった。モナリザ等の有名どころもみられてよかった。フランスで困ったことは言葉が通じないこと(フランス語をやろうと思った )、イギリスで買った携帯電話が使えなかったこと、日本の旅行本がなかったこと、何度も騙されそうになったこと。当初はフランスに行く予定は全くなかったので、行こうと思う人はフランスの旅行本も持っていくことをおすすめする。ユーロスターで2~3時間、約2万5千円でパリに行けてしまうので、とても気軽な旅だった。一方、子どもたちが作った郷土カルタにあった場所を実際に見つけたときの感動も大きかった。Dicken’s Houseにせよ、Boating Poolにせよ。Shell Grottoにもいった。地元のすばらしい自然や場所も、観光地に劣っていないというのが私の考えだ。本当にいろんなところに自分の足で行けてよかった。英語を読んで理解して、話して、自信もついた。ただ、恐い思いもたくさんしたので、(特にパリ)気をつけてほしい。


*人とのふれあいを通して

ホストファミリーとは、とても楽しい時間を共有できた。毎日のように冗談を言いあい、大笑いした。ロンドンやパリ行きの交通手段を心配してくれたり、チャーチルで行われた一緒にバンドのライブに行ったり。イギリス人は心があったかいというのが私の見解。道を聞けば丁寧に教えてくれるし、外国人に対してもやさしく接してくれた。また、菜那さんも言っていたが、日本人が合わせられるくらいの冗談を話し、シャイな一面もあるようだ。子どもたちも、ホストファミリーも、日本文化にとても興味を持ってくれた。多民族国家であるから、異文化に関して受け入れやすいのかもしれないと思った。たくさん話そうと努力したこともあって、私のコミュニケーション能力も向上したようである。
今回のコミュニティインターンで以上のことが達成できました。これらの経験がこれからの私の人生においてプラスになることは間違いないです。また大学に戻り、将来の夢と真剣に向き合うことから始めていきたいです。