二度目のインターンに参加して

1202yuri

高野佑里 さん
宇都宮大学国際学部3年
イギリス・2012年2月参加


私がこのプロジェクトに参加したのは、今回で二度目であった。前回、最終週で体調を崩してしまったため、今回は二週間のコースに参加することに決めた。二度目参加の利点としては、すべてが同じという訳ではないが根本的なものは変化していないため、自分の心にゆとりを持つことができ、前回よりもより実りのあるものにすることができたと思う。日本での準備は完璧とまではいかなかったが、必要なものをあらかじめ買い揃えておくことができたし、事前に授業の組み立てを考えておくという時間も作ることができた。以下に夏季インターンと今回の春季インターンとの相違点を軸としてイギリスの小学校で二度目の日本文化紹介について述べて行きたい。

まず、飛行機であるが、今回は春季ということで夏季よりも直行便の価格が安価だったため日本航空の直行便を使用した。前回は合計2回の乗り換えを体験していたため、移動が非常に楽に感じた。入国審査も滞ることなく、一言二言の質疑のみでスムーズに入国することができた。直行便の都合で一泊ヒースロー空港の近くのホテルを取り、次の日の午前中に到着予定の参加者と落ち合ってラムスゲートへと向かった。夏季インターンでは、夕方にヒースロー空港に到着し、そこからラムスゲートへ向かった為ホームステイ先に到着したのが夜10時頃であった。今回は3時頃にはホームステイ先に到着し、ホストファミリーとも挨拶をし、周辺を散策することもできて良かったと思う。

今回と夏季インターンの一番の相違点は人数である。前回の参加者に比べ3倍近くの人数であった。人数が多ければ多いほど、様々な意見やアイディアが出てくるという長所があるのだが、同じく意見の対立が生まれるということや、すべての参加者とコミュニケーションを取ることが不可能になるという短所も同時に存在した。そのため、グループ内での関係だけでなく、その他のグループとの関わり方も個々人で考えなければならなくなり、気疲れしてしまったということもあった。それに少人数の方が移動する時に便利であるということもある。しかし、一つのことをやるのにもグループごとにまったく違うやり方や工夫をしていたり、自分とは異なる視点から物事を考えているということが解ったりと私にとっては非常に勉強になった。一つの偏った視点からだけでなく物事を多角的に見ることができた。そのため、私としては人数が多いということは利点であったと思う。

まず第一週目は語学研修であったが、人数が多いためクラスが二つに別れてしまい、自分のクラスの参加者とはコミュニケーションが取れたが、他のクラスの参加者は何をしているのか全く見えない状態であった。先生が異なっていたため、やることも異なっていたのではないかと思うが、その意見交換などをする時間がなかったのは少し残念であった。しかし私たちのクラスでは、日本文化かるた作りを行う予定のチームが多数だったため、日本文化について題材ごとにプレゼンテーションができるようにパワーポイントの作成とスピーチの練習を行うことができた。このことによって「神社」や「寺」の違いなどをもう一度自分の中で考え直すこととなり、日本文化の再発見に繋がった。自分では漠然と理解しており、それが日本にいると当たり前だと思ってしまっているようなものでも、いざそれを「何だ」と問われた時に答えることができないということがイギリスに居る時によくあった。「私は彼女が好きだ」という文があった時に、「私は」というのが主語で「好きだ」が述語であるということは日本人であれば誰でも解るだろう。しかし、「彼女が」というのがなぜ主語でないのか?「が」と付けば主語になるのではないか?と中国人の友人に問われた時に私は説明することができなかった。このように日本語の文法だけでなく、私たちは自国の文化について知らないことがまだまだたくさんある。それをもう一度勉強し直すことによって自国文化の再発見にもつながるということを改めて感じた。

小学校に行き始めてからは毎日が非常に充実しており、あっという間に毎日が過ぎていった。私たちの班は書道、折り紙、かるた作りを実施したがそのどれもが楽しかった。前回と比べると自分の英語力が上がっていることも実感でき、子供たちの英語や先生ともコミュニケーションをたくさん取ることができた。今回行った小学校では子供たちが積極的にスキンシップを取ってくれ、知らないことをもっと知りたいという意欲が強く、たくさん質問を投げかけてくれた。そのため、小学校では自然といつも英語を話しているという状態になり、毎日自分の気持ちや日本文化をどう子供たちに伝えられるかということを考えて頭の中で英語を組み立てていた。今回はただ文化を紹介するだけでなく、いかに自分らしさを付け加えていくかということが自分の中で大きな課題となっていった。特に、日本文化かるた作りは新しい試みだったため手探り状態のものも多かった。そのときに先生の手を借りたり、時には子供たちの手を借りたりすることで成し遂げられることも多かった。少し失敗したり、うまくいかなかったことがあっても、子供たちの明るい笑顔を見ていると気分も晴れ、次に頑張ればいいという気持ちになることができた。

休日には、カンタベリやロンドン、ラムスゲート周辺の散策などをして過ごした。一週間頑張ったからこそ、土日の休暇は嬉しいものであり、充実した一日を過ごすことができと思う。そしてホストファミリーであるが、今回は本当に良い家庭に恵まれたと思う。ファミリーは四人家族であったのだが、日曜日や水曜日には友人や家族を家に招いて夕食を皆で取った。そのため、街の中心地に歩いていくと毎日誰かとすれ違うくらい色々な人と知り合いになることができた。一番嬉しかったのは、ゲストだからと言って特別待遇することなく、お皿を洗ったりテーブルセッティングをしたりということを私に手伝わせてくれたということである。役割を与えられるということは私にとって家族の一員として認められたと感じることができたし、気を使うことなく接することができた。そのため、今回は家の居心地がとてもよく、夜に積極的に外出するという意欲があまり湧かなかった。しかしその分、ホストファミリーと充分にコミュニケーションを取ることができた。一緒にテレビを見たり、ラジオを聴いたりすることによって新しい単語や言い回しを学び、それを次の日小学校で教える時にいかせるようになったため、ホームステイによって私のイギリス滞在はより楽しく、より有意義なものとなった。

最後に、二度のインターンに参加し、その活動を振り返った結論として日本の文化を教える為には自分たちも日本の文化をしっかり理解していくことが大切であるということをしみじみと感じた。教えるもののことを自分が理解していなければ説明することも難しく、ましてや突然の質問に答えられるはずもない。それから小学校で教えるうちに「常に挑戦し続けること」も大切であると感じた。ただインターンに参加し、チームの中の自分の役割に甘んじるだけでは新しい立ち位置からものを見ることはできない。もしかしたらできないかもしれないけれども、とりあえず挑戦してみる。その為には努力を惜しまない。その姿勢が必要であると思う。これは今回のインターンだけでなく、これから様々なことを学んでいくことに対する姿勢として必要なものではないだろうか。イギリスのラムスゲートは私にとって、思い出深い土地となった。これから様々な困難にぶつかった時、このインターンのことを思い出すだろう。そしてどのように乗り越えたか、と思いだすことでその困難を乗り越えることができるのではないかと思う。