イギリスで教育現場を通して学んだこと

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木村友美さん
宇都宮大学国際学部3年
イギリス・2012年8月


今回のインターンシップでは、Bromstone Primary SchoolとSt Ethelberts Catholic Primary Schoolの二つの小学校を訪れ、日本文化を紹介することができました。

私は3週間、インターンシップに参加しましたが、最初の第1週目に語学学校に通い、日本文化に必要な英語表現を学び、模擬授業を実施しました。この1週間で、小学校での活動についての不安を解消し、本番に向けて自信を付けることができました。授業は、チームごとに行います。私達のチームは4人いましたが、折り紙、習字、かるたの各授業の代表を選び、各代表者が担当の授業を責任を持って進めました。私は英語教員免許取得を予定していますが、授業を考え構成していく経験が非常に有意義でした。言うまでもありませんが、授業中の使用言語は英語でしたので、英語でどのように小学生の子供たちに説明し、理解させるか、という課題に向き合うことができたと思います。語学学校の先生はとても親切で、質問には何でも答えて頂き、英語力の不十分な私たちに根気強く指導して下さり、実用的な英語を学ぶことができたと思います。チームで授業を作る上で苦労したことは、それぞれの授業のリーダーを決めて完全に分業してしまったので、担当外の授業に不干渉的になってしまったことです。リーダーはあくまでもリーダーで、他のメンバーも主体的に授業づくりに参加していくことが必要だと個人的に思います。

語学学校で学んだ後、小学校に行きました。イギリスの小学校は日本の小学校と大きく異なっていました。日本では先生が授業で黒板を使用しますが、イギリスでは黒板の代わり電子黒板(スクリーンのようなもの)が教室の正面に配置されており、チョークの代わりに繰り返し使用できる電子ペンを使います。電子黒板とPCは連動しており、PCの映像は電子黒板に反映されます。つまり、授業中に先生が必要とした情報をPCで即座に調べ、子供たちと電子黒板を通じて共有することができます。この電子黒板とPCは各教室に必ず1セット用意されていました。イギリスの公立小学校ですらこの設備であることに、日本の小学校の教育設備と比較せざるを得ませんでした。さらに、日本の小学校では通常1クラスに1人の担任の先生が常置され、クラスの状況によって2人以上の先生が授業を担当することはありますが、イギリスでは、ティームティーチングが頻繁に行われているようでした。2人、さらには3人で1クラスの授業を監督している姿が良く見受けられました。Bromstone Primary Schoolで、耳の不自由な子がいるクラスがありましたが、その子の隣にはいつでも手話のできる先生が1人付き添っていて、学習のサポートそしていました。この学校はIncludingをモットーにしている為に、様々な障害を持つ子を除外せず、他の子供たちと共に同じ空間の中で学ぶということを意識しているようでした。日本ではこのようなクラス編成は、先生の負担も考慮すると、難しいことです。さらに、St Ethelberts Catholic Primary Schoolに関して、この学校はカトリック系の学校で、知的レベルも概ね高い学校でしたが、教材としてDS(任天堂のゲーム機)を用いて数学の計算をゲーム感覚で行っていました。DSは各子供に1つずつ貸し出されていました。子供たちにとって教材が魅力的なものほど学習意欲が向上するものだと思いますが、このような電子機器を揃えられる点もまた、イギリスの教育水準の高さを物語るものだと感じました。

イギリスの子供たちは非常に積極的に授業に参加してくれました。集中して取り組んでいたのも、見慣れない日本人の授業だったということや、先生の協力のおかげもあると思います。折り紙の授業では、子供たちは初めて折り紙を見るものだと想像していましたが、クラスによってはすでに折り紙を使用した授業を、私たちが来る以前から実施して準備していて下さっていたりしていました。一枚の紙から兜を作るという作業は、子供たちのみならず先生も感激している様子でした。習字の授業では、漢字と名前のカタカナ表記を教えました。自分の名前を日本語で書くということが興味深かったようで、教えると満足そうな表情を浮かべる子もいました。そしてカルタの授業では、サネット地域の郷土カルタを子供たちが作り、最終的にそのカルタでカルタゲームをして遊びました。今回担当したカルタ作りでは、子供たちの知らない場所や歴史的人物などを敢えてピックアップして、そのトピックに関してインターネットで調べ作業をし、その後カルタ作成という流れで行いました。自分の身近にある場所さえも知らない子がいたので、こうした調べ学習を含めた活動は、サネット地域を知るという意味でも、郷土カルタの醍醐味だと感じました。カルタ作成は時間内に終えることができ、カルタゲームも何回も行い、子供達も楽しそうに参加していました。私達のチームは、最終的には全員で協力して分担作業をしていたこともあり、大きな問題もなくスムーズに授業を行うことができました。途中でマニュアル通りに進まなくとも、臨機応変に対応し、先生とコンタクトを取りながら上手く乗り越えることができました。チーム内での団結力の大切さを強く感じました。

授業はもちろんのこと、週末の町歩きもチームごとに行動することが多くありました。イギリスという異国の土地で、意見の合わない時もありましたが、お互いに協力し、足りない部分を補い合いながら活動しました。チームで活動することは難しいことも多いですか、達成した時の大きな喜びを味わうことができます。このインターンシップでは素敵なメンバーと貴重な体験ができたと思います。