事実を伝える授業をするために、参加

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阿武 沙苗さん
山口大学教育学部2年
イギリス・2013年2月参加


私がこのインターンに参加しようと思った理由がいくつかあります。1つ目は、単純に外国に行ってみたかったからです。今まで海外には1度も行った事がなく、飛行機さえも20年間生きてきて1回しか乗った事がなかったので、日本じゃない他の国に行ってみたいという思いをずっと抱いていました。2つ目は、小学校の先生になりたいという思いから、事実を子どもに伝えられるようになりたかったからです。教科書を批判するわけではありませんが、ある国は貧しくて孤児がたくさんいるとか、ある国では子どもが戦争に参加するとか、否定的なイメージを植えつけてしまいかねない表現が教科書にはあったりします。しかし、どんな国でも良い面はたくさんあるはずです。だから、教科書に書いてあることを読むような授業でなく、自分自身が体験した事を踏まえて子どもがより興味をもつことができる、事実を伝える授業をしたいと思ったので、海外に行きたいと思いました。

イギリスに行ってみて1番最初に感じたことは、「寒い!」ということです。山口県とは緯度が違うので当たり前ですが、20年間山口県に住んでいる私にとっては、とても寒く感じました。言語については、私は、英語の学習は好きですが、コミュニケーションをしっかりとれるほど得意ではありません。3週間目になっても、host familyの言っていることが理解できないことが多々ありました。しかし、分からない様子を示すと、ゆっくり話してくれたり、ジェスチャーで表現してくれたりするので、なんとか理解する事ができました。けれど、相手の言いたい事が分かっても、自分が言いたい事を伝えられないのがとてももどかしかったです。だから、帰国後の今から、もっと英語を勉強して、次に
host familyの元を訪れる時にはしっかり自分の意見を伝えられるようになって、驚かせたいと思います。

今回のインターンでは、小学校を4校、高校1校、大学1校を訪問し、日本の文化(折り紙、書道、かるた、高校では巻き寿司)を伝えてきました。私は折り紙を教える担当で、インターン2日目からデモンストレーションを繰り返しながら練習してきました。対象は小学校3年生だったのですが、思った以上に3年生の理解度が高く、スケジュールより早く進みすぎて、急遽予定外のプログラムを取り入れて1時間を終えました。この経験から、常に想定外のことに対処できるような入念な準備が大切である事を学びました。

小学校訪問で一番困ったのは、やはり会話です。大人の方は、気を使ってゆっくり話してくれたりジェスチャーを使ってくれたりするのですが、子どもは容赦ありません。声のボリュームが小さく、ものすごいスピードで喋るので何度も聞き返すのですが、なかなか聞き取れません。聞き返しても簡単な英語に言い換えてくれることもなく、同じ内容を同じスピードで話すので、理解するのにとても苦労しました。しかし、イギリスの子どもたちはとても積極的なので、初対面にもかかわらず気軽に話しかけてくれるし、すれ違うと手を振って「Hello!」と元気にあいさつしてくれて、とても嬉しかったです。

今回、せっかく4校も小学校を訪問する機会があったので、イギリスの教育にも目を向けてみました。日本では机を黒板と平行になるように、左右前後と等間隔を空けて配置するのに対し、イギリスではグループの形になっている事が多かったです。グループの形になっている事で分からないところを教えあったり、相談したりすることが容易にでき、子ども達同士で高めあっているような印象を受けました。また、先生一人が黒板の前に立って説明し、子どもは椅子に座って説明を聞くというスタイルが日本ではよく見られますが、私が見た算数の授業では、先生が電子黒板の前で椅子に座って道具を使って説明しているのを、子どもが取り囲むようにカーペットの上に座って聞いていました。実物をしっかり見るというのは大切な事であり、席が黒板から遠い近いに関わらず全員見る事ができ、机上での作業と先生の説明を聞く時間とのメリハリをつける事が出来るので、とてもよいスタイルだと思いました。また、各クラスに必ずコンピュータが何台か置いてあって、書くことが苦手な子が書かずにタイプできるよう、配慮されていました。また、teacher’s room(日本で言う職員室のようなものだが、一つの机をソファで囲んであって、みんなで休憩する部屋という感じ)には、食物アレルギーをもっている子の表が貼ってあって、先生全員で共有していました。これらの様子から、生徒一人ひとりに適した教育を行おうという姿勢が感じられました。イギリスの教育は、とても自由だなと思いました。9時ごろ登校し、3時ごろ下校。宿題もなく、先生達も子どもが帰るとすぐに帰り、5時には校内にほとんど誰もいない状態でした。子ども達はとても生き生きしていて、授業中も躊躇することなく手を挙げ、休み時間は外で思いっきり遊んでいる様子を見て、教員になった時イギリスの教育を参考に授業づくり、クラス運営を行っていきたいと思いました。

今回、このインターンに参加できて本当に良かったと思います。新しい友達ができ、話に聞くだけだったイギリスを自分の目で見る事ができ、たくさんの子どもたちに出会え、大好きなfamilyもできました。「英語が上達した」と胸を張ってはいえないけれど、たくさんの事を学ぶ事ができました。、、、、、この経験は、私の一生の宝です!