日本文化を世界へ

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島崎 梨紗さん
山形大学人文学部2年
イギリス・2013年2月参加

 


わたしの留学は大学2年生の春から始まっていた。世間では英語の重要度が高まっている。そのような世間に対応するため、また英語に関する意識を変えるために海外留学に興味をもった。『自分のお金で海外留学を経験したい。』このような思いから留学費用を賄うためにアルバイトを始めた。留学費用の目途がつき始めた頃、今回参加したコミュニティインターンの掲示がふと目に留まった。「日本文化」「イギリス」「フェアトレード」、興味のあるワードが揃うこのコミュニティインターンに参加表明の意志を出す迷いはなかった。

関連書類の提出、航空券の手配等、渡航準備を全て一人で行うのは並大抵のものではなかった。海外旅行初体験のわたしにとっては初めてだらけのことで不安や戸惑いしかなかった。しかし、その経験も今となっては小さな糧になっていると感じる。

1人暮らしをしているアパートから東京までの乗継ぎ、そして成田空港から12時間のフライト。機内ではこれから始まる憧れのイギリスでの生活に不安と期待でいっぱいだった。渡航前に購入したイギリスのガイドブックを読んで、現地での生活のイメージを巡らせた。そしてロンドン・ヒースロー空港に到着した。そこから始まる2週間の英国生活は毎日があっという間に過ぎていった。毎日が夢のようであった。インターンを行っていたこの2週間。実感したことは人との出会いと言語、日本文化の重要性である。

人との出会いは自分の視野を広げることが出来る。このインターンでたくさんの方と出会った。同じインターンを申し込んだ大学生、語学学校の先生、ホストファミリー、訪問した学校の児童と生徒たち、英国で日本語教師として活躍している方、フェアトレード関連者、多くの出会いの分、様々な生き方を知ることが出来た。イギリスで日本語教師として活躍する女性からは、同じ女性として憧れをいだいた。日本の中ではなく、世界で活躍している、好きなことを仕事としている方に出逢えたことはわたし自身の世界が広がった。

このインターンに申し込まなければ出会うことのなかった方々、たくさんの出会いは一生ものである。特に同じインターン生として毎日を共に過ごした仲間たちとは、プレゼン授業作成のためにお互いが協力し合い、仲を深めた。日本各地から集まった仲間たちであるからこそ、考えも違って当たり前である。時には意見がぶつかり合うこともあった。何でも言い合える関係であった。たった2週間での期間ではあったが、まるで家族のような関係を築き上げることが出来たことはかけがえのないものである。また同じ大学生であるのに、英語能力の差を日々感じることもあった。英語を堪能に話すことが出来ることを知り、自分がみじめに感じることもあった。この時に感じた悔しい気持ちを英語の勉強の励みにしていきたいと感じた。

イギリスでの生活を通して、やはり言語の重要性は毎日実感した。語学学校、インターン生として小学校、高校を訪問、ホームステイ先での生活、週末を利用した観光、誰かと関わる日々の中で言葉を一切使わないことはありえない。だからこそ、自分自身の英語能力の無力さと意思疎通が出来ない辛さを強く感じた。『もっと英語が聞き取れれば…。』『もっと英語が話せれば…。』と感じる日々だった。少しでも英語を話せる機会を増やしたい。そのような気持ちからホームステイ先での夕食後は毎日ホストファミリーであった25歳の女の子と会話を楽しんだ。伝えないことが伝わらない、そのもどかしさを日々感じていた。自分の英語に関する意識を変えなければならない。「世間に通用するため」ではなく、「自分のために」、英語を勉強せねばならないと感じた。伝えたいことが伝わらなければ前に進めない。わたしが何をしたいのか、何を伝えたいのかを相手が理解できないと、相手も困ってしまう。そのような危機を回避するためにも英語は必要不可欠である。コミュニケーションを円滑に行うための一種のツールとして言語を扱っていきたい。

最後に日本文化の重要性をおす。偶然ではあるが、ホストファミリーであった彼女も以前から日本文化に非常に興味を持っていた。日本の携帯ゲーム、キャラクター、映画が大好きだった。ホームステイ先の家にも日本映画のDVD や日本のアニメキャラクターのぬいぐるみがたくさん置いてあった。その様子を目の当たりにして嬉しかった。

ホストファミリーである彼女はわたしにイギリスの文化と英語を教えて、わたしは彼女に日本の文化と日本語を教えた。彼女と話をしている中で、日本文化の素晴らしさを再確認できた。
ヨーロッパは「JAPAN EXPO」の開催でも知られているように、日本文化は人気がある。「漫画」「ファッション」「ゲーム」「食べ物」「アニメ」「音楽」「キャラクター」、イギリスにも日本文化があふれていた。週末に行ったロンドンでも日本企業が軒並みあった。

日本文化は若者に人気がある。現地の高校(Dane Court Grammer School)に訪れた際も日本文化に興味を持っている高校生が多数いた。女子高生に『日本が好きですか。』という質問を投げかけた。女子高生は『好き、ファッションが好き。』と応えてくれた。

また現地の小学校(Holy Trinity & St John’s School)で、折り紙・カルタ・書道を英語で教えた際も、どの小学生も日本文化に非常に興味を示してくれた。日本から遠く離れた国の人たちが日本文化に興味を持っていることが実感出来て、日本人として単純に喜びを感じた。文化に関する価値観は世界共通だと思う。世界遺産であるカンタベリー大聖堂、エリザベスタワーを目の当たりにしたわたしも、やはり感動を受けた。おいしいものはおいしい、美しいものは美しい等、世界各国の人が感じる感情に対しては国によっての違いの差は小さい。国際理解のために、もっともっと日本文化を世界に発信したい。そして日本を好きになる人が増えてほしい。日本のよさを知るためには、日本をどこかの国と比較する必要性があることを実感した。他の国の文化も吸収しつつ、日本文化を発信したい。

イギリスだけでなくて、たくさんの国の様子を自分の目で見たい。本やインターネットの中だけでは知ることが出来ない。自分で足を運んで、自分の目で見て世界の様子を吸収したい。海外に対する怖さを少しは懸念することが出来た体験でもあった。英語が話せないから、海外に行かないのはもったいないと思う。機会があれば、海外に足を運びたい。

たった2週間の英国生活ではあったが、貴重な経験がたくさん出来た。この経験はわたしの糧になるであろう。英語に関する意識は変わった。しかし意識が変わっただけでは何も起こらない。次なるステップに向けてわたしは動く。