心に残っているのは「教員もいいな」と思えたこと

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松原萌さん
筑波大学人間学群教育学類3年
イギリス・2013年9月参加


2013年9月、濃密で衝撃的な3週間をイギリスですごしてきました。その一部始終を振り返り、時系列に沿って以下にまとめていきたいと思います。

まず、コミュニティインターンへの参加きっかけは、大学の掲示板でお知らせを見たことでした。高校生の頃から漠然とイギリスに興味があったこと、大学で留学生のお世話をしていながらも自分の英語力に疑念が湧いてきたこと等が重なり、参加を決意、両親の説得にとりかかりました。正直に話せば、参加する前のフェアトレードの知識はそれほど多くなく、日本文化の何かに秀でているわけでもなく、また、子供好きではあるものの教員になるかどうかは迷っている、そのような状態でした。ただ、

現地での生活1週目、翌週から始まる小学校での授業に向けて語学学校で準備をします。事前に配布されたスケジュールよりも前倒して進めたため、かなりハードでした。他のメンバーはお互いに初対面の人ばかりでしたが、少なくとも私は、緊張感を感じていたのは初日まででした。皆で同じプロジェクトに向かっているという仲間意識が不必要な緊張感を取り除いたのでしょう。1週目に関しては、天候は穏やかで過ごしやすかった記憶があります。

ただ、3週間を通して傘は必要です。事前にインターネット等で調べた際に「雨が降っても少し待てば止む。傘はいらない」といった情報をよく見かけましたが、私としては、降るときはだいぶ降り続いた印象があります。仮に少し待てば止むにしても、このプログラムは基本的に団体行動でバス移動のため、雨が止むまで待つことはあまりできません。私は傘を持って行かなかったため、日本にはないような傘を現地調達、そのまま自分のお土産にしました。ただ、基本的にどのお店も閉まるのが早く、平日はなかなかショッピングの時間が取れないので要注意です。

話は変わりまして、現地での生活拠点となるホームステイ先について。これは当たり前ですが家庭により様々な面で差があるようです。家族構成も多様。女性の一人暮らしだったり、他にも留学生を受け入れていたり、家族のうちの誰かが長期旅行中だったり……。生活習慣も多様。シャワーの時間について注意されたり、洗濯のルールもあったり、まったく干渉されなかったり……。私のステイ先は留学生というものに慣れていたようで、家主と留学生の生活はほぼ別々、ダイニングにあるものはいつでも何でも食べていい、と、割と放任主義のお家でした。洗濯物がいくつか返ってこないなどということもありますので、どのようなことも起こりうると覚悟しておいた方がよさそうです。


さて、いよいよ小学校での授業が始まる2・3週目。気温も下がってくる時期なので寒さ対策が必要になってきます。毎朝とても早い時間にバス停に集合して移動しました。学校に到着後、浴衣に着替えて校内を歩くととても喜んでもらえました。(皮肉なことに、私を含めメンバーの多くが渡英をきっかけに浴衣の着付けやたたみができるようになりました。)子供たちは押しなべてフレンドリーで、すれ違いざまに「ハロー!」「コンニチハ!」などと挨拶をしてくれたり、授業後には「僕のこと覚えてる?」と近寄ってきてくれたりします。また、現地の小学生はさまざまな言語でのあいさつを習うようで、スペイン語やフランス語などでもあいさつをされました。

母国でさえ行ったことのない授業を、海外で、しかも英語で展開するのには大変な勇気がいるものですが、内容はマニュアルが教えてくれるので安心です。対象が小学生のため多少ざわついたりすることもありますが、「静かにしなくてはいけない合図」がクラスによって決められていることもあります。(もとより、ざわつかないクラスもあります。)私は、クラスで声を出しすぎたためなのか単なる風邪の前兆なのか、一時期のどが痛かったことがあります。予防策として、先生を観察して「合図」を真似してみたり、教えてもらったりするとよいかもしれません。飴やマスクがあるとより安心です。また、集団を相手にするときのテクニックで私が参考になった(と振り返って思う)のは、「おかあさんといっしょ」など教育番組の「おにいさん・おねえさん」の仕切りや音楽ライブでの歌手によるMCです。その空間にいる人々の関心を集めて話を聞いてもらうには技術がいります。「おにいさん・おねえさん」や歌手の振る舞いを真似してみたところ、メンバーや景谷さんから好評をいただけて嬉しかったです。

2・3週目の活動が終わると、いよいよ帰路に就きます。私は3日ほど延泊していたのでステイ先から日本まで一人で帰りました。イギリスと日本の時差は時期により8~9時間あります。帰国後、重い時差ボケに苦しんだメンバーもいましたが、私は全くそのようなことはありませんでした。往復路ともに「飛行機でよく寝る」という対策が効いたのかなと振り返って思います。機内でよく寝るためには若干の寝不足状態に身を置く。そのためには前夜遅くまで荷造りをすれば全てOK。忘れ物はないか、空港までの道のりや時刻表の確認は済んでいるか、入念にチェックしていました。翌朝の寝坊や乗り過ごしなどの支障が出ない程度に寝不足にしておくとよいと思います。


以上が、時系列に沿った3週間の一部始終です。メインイベント—小学校での授業—をさせていただいて様々な発見がありましたが、何より私の心に残っているのは「教員もいいな」と思えたことです。教員になるかは迷っている私でしたが、「将来小学校教員として働きたい」と強く思ってしまう、衝撃的な体験ができました。