国際協力+日本への貢献

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吉田祐子さん
横浜国立大学人間科学部1年
イギリス・2011年9月参加


なぜ私がこのインターンに参加したのか。その理由は、国際協力をしたいという従来の思いと、最近芽生えてきた日本に貢献したいという思いにピッタリ合うと思ったからである。それにあいまって、私の書道経験を何かに生かしたい、という思いも参加を決意するきっかけになった。

まずグループの中で私がリーダーを担当した、書道を教える活動について振り返ってみようと思う。書道を教える際には、様々な点で悩まなければならなかった。まずイギリスの子供たちは筆で文字を書くということ自体初めてだと思ったし、もちろん日本語や漢字についての知識はほとんどないだろうと思ったからだ。そして一番悩んだのは、書道をする上で一番大切な「心を落ち着ける」という精神をどのように教えるかということである。もちろん漢字を教え、筆で文字が書ければそれでいいかもしれない。しかし私としては、日本文化を教えに来ている以上、その精神まで伝えたいと考えたからである。

まず準備段階では、子供たちの練習用の新聞紙やワークシート、班ごとに配れるよう実際に筆で書いた見本を用意したりした。ワークシートも単に文字が書いてあるだけでは書き順が分からないと思ったので、一画ずつ書くなどの工夫をした。これは、子供たちが順序を守って書くために効果的であったように思う。さらに、清書用の半紙には中心や名前の書く場所が分かるよう、あらかじめ折り目をつけておいた。しかしこの点に関しては、折り目の意味の説明が不十分であったため、文字が崩れてしまう場合があったため、改善余地があると思う。

様々な準備の末、授業が始まった。初めは日本の文字についての説明である。ローマ字・ひらがな・カタカナ・漢字の4種類の文字を教えたときの反応はすごく大きかった。それぞれ学ばなければならない文字数の多さにも驚いていたようである。日本で使われている漢字を“Chinese character”と教えるのには少し不安があったが、中国が由来であるという話をすると、理解してくれたのでよかった。その後は書道で扱う文字「祝」の書き順の練習を兼ねて「空書き」を行った。日本ではよく見られる光景だが、イギリスではやはり珍しいらしく、子供たちも楽しそうに取り組んでいた。この空書きによって書き順を覚えることができるだけでなく、体全体を使って書くことで飽きることなく書道に取り組めたのではないかと思う。

次に「祝」のワークシートに取り組んだ。筆のような文体で書いていたため、何も言わないと文字の枠をなぞってしまう子もいて、幼いころからの書道の経験がないと、子供たちはこんな風に理解するのだな、と感じた。

そして自分名前をカタカナで書く、という練習を行った。とにかくこの活動は全体を通してとても人気のある活動だった。気をつけなければならないのが、「ピーター」などのばす音がある子の名前である。横書きと縦書きで向きが違うため、注意して書かねばならなかった。しかし子供たちはいったん教えられるとすぐにきれいな字を書き、ワークシート以外にも様々なところに自分の名前を漢字で書いていた。中には「お母さんの名前を日本語で書いてほしい」という子もいて、日本語に対する興味の高さに驚いた。

次に前に子供たちを集め、デモンストレーションを行った。墨を作るところから見せ、墨のにおいを嗅がせたり実際に子供たちに作ってもらったりした。この時、書道をするときは深呼吸をして心を落ち着けるんだよ、という話をすると、実際に深呼吸をする子もいた上に教室中が静まりかえり、本当に書道をするような雰囲気に持っていけたのがすごくよかったと思う。その中で、子供たちはどの過程でも真剣に話を聞いたり参加してくれたりしていた。実際に筆で書くところは、まず私が書いて見せたあと、担任の先生に書いてもらった。こうすることで、子供たちもさらに興味を持って書道を見てくれていたようだった。また、手本を見せた時には書き終わった後には歓声が起き、やはり子供たちにとってすごく珍しいことなのだろうな、と思った。

そして子供たちの練習に入った。墨の付け具合を説明するのが少し難しかったが、一人に1本ずつ筆を用意して下さったので、たくさん練習ができとてもよかったと思う。最後に半紙に清書をした。一人一枚の清書であったが何度も練習できたこともあり、大半の子が上手に書けていたと思う。そして何より、子供たちが楽しそうに書道に取り組んでくれたことが一番嬉しかった。

この他にも、折り紙やカブトづくり、紙芝居など様々な活動を行った。それぞれに違った良さがあり、違った学びがあり、すごく楽しく教えることができたと思う。

次に、授業をしていく中で感じた日本とイギリスの違いについて述べてみようと思う。最初に感じたのは、イギリスの子供たちはすごく目がキラキラしていて、自分の意見をしっかりもち、自分に自信を持っているということである。これは一概には言えないことだと思うが、とにかく子供たちが純粋だったのである。また、どのクラスも班ごとに机がつけてあって、そのグループごとに活動することが多いようだった。こうすることで、各個人の意見を他人に伝える機会は増えるのではないかと感じた。授業のコマ数も日本とは全く異なり、前半2コマ、後半2コマのように1コマの時間がたっぷり取ってある形式である。午後は休憩なしの学校もあり、全体的にゆるやかな印象を受けた。と、ここまではすごく良い印象を述べてきた、逆に日本にあってイギリスにないものもあった。それは当番制である。給食にしろ掃除にしろ、すべて大人たちで行っていた。この点は、私は日本の制度を支持する。なぜなら、当番制からは、自分たちのことは自分たちでするという基本的な姿勢を学ぶことができると思うからである。

また、授業以外でも違いを感じるところは多々あった。例えば、休日の街中。日本ではたくさんの客を呼び寄せるチャンスであるため、夜遅くまで営業しているところが多い。だがイギリスでは、ほとんどの店が夕方5時に閉まるだけでなく、最初から休業している店も少なくなかった。さらに電車は止まってしまうこともあるのだ。日本ではありえないことである。これは私たちの滞在していたラムスゲートだけでなく、町巡りをしているときにも感じたことであるが、全体として日本よりもゆったりとした時間が流れていた。日本は確かに便利である。多くの店が土日もフル回転で、過ごしやすい。それに比べると確かにイギリスは不便な部分もあるかもしれない。しかしどっちが幸せなのだろう。このように考えてしまうこともあった。

最後に、このコミュニティーインターンの総括をしていきたいと思う。今回このプログラムに参加して、私は様々な国の人々に出会い、様々な景色を見、様々な体験をすることができた。日本人インターンの人たちと夜も集まりながら必死で授業を組み立てたこと。子供たちと一緒にカルタゲームをしたこと。子供たちからお手紙をもらったこと。町歩きでものすごい僻地を歩き、白い崖に辿り着いたこと。町で出会った現地の人々との会話。語学学校の友達とたくさん話したこと。ここには書ききれないが、全てが思い出である。一番感じたことは、もっと英語を勉強したい、ということである。英語がもっと流暢に話せたら…と思うことが何度となくあった。今は英語を話せるのは当たり前、という時代であるが、やはり英語を話せるだけで世界は何倍にも広がるのではないかと感じた。また、今回の経験は日本の文化について、そして日本について考える良いきっかけにもなった。外国の人たちは政治などについてもすごく熱心で、日本の政治について聞かれて戸惑ってしまうこともあったのである。とにかく全てにおいて、このままではいけないと感じた。この経験を無駄にしないよう、これからも色んなことに挑戦し、悔いのない大学生活を送っていきたい。最後になったが、このプログラムのために全力で準備、運営にあたって下さった景谷さんをはじめフロムジャパンのスタッフの方々、そして私を支えてくれた日本人インターンの方々に、感謝の意を申し上げたい。

節分の紹介に挑戦

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山﨑 あさぎさん
社会人(郷土博物館学芸員)
イギリス・2011年2月


高校時代に進路を考えたとき、浮かんだ答えの中に「海外に日本文化を紹介できるようになりたい」というものがありました。そこで私は大学で日本民俗学を専攻し、今子ども達に日本の歴史に興味を持つきっかけ作りをする仕事に就いています。はたして高校時代に浮かべた進路のとおりになったのか。そんなことを考える時に「今の子ども達に紹介して、その子たちが海外に伝えてくれればいい」と言い訳を用意していました。そこに偶然見つけたこのインターン。高校時代の夢がふつふつとわきあがりました。英語に自信はありませんでしたし、仕事には無茶を言って休ませてもらいましたが、「日本文化を紹介したい」という気持ちだけを持ってインターンに参加しました。

日本で研修を受ける中で、私が普段教えている子どもは「日本文化の素養がある子達だな」と当たり前のことを再確認しました。折り紙1つにとっても、日本で考えれば、小学生はこれでは満足できないので、同じ年頃のイングランドの子は満足しないのではないかという内容でした。日本では小学生でももっと高度な折り紙を折れていますから、これでも難しいなんて想像できない。といった状況でした。

そして、日本について初めて知る子ども達に教えるには、私が学んできた事は高度でマニアックだという事も感じました。しかし、長年の夢がついにかなえられると考え、自分の意見を取り入れた授業案を作ることにました。日々の仕事にも近いものがありますし、自分を試してみたかったのです。実施させていただけることとなり、本当にありがたかったです。

その内容ですが、紙芝居のclassの際、「桃太郎」の紙芝居を読んだ後、鬼退治に絡めて日本の鬼の考え方を紹介し、そして日本の行事のひとつである、節分を紹介しました。節分は日本において現在でも多くの家で行われている行事です。私が学生時代、英語の授業中にクリスマスやハロウィン、イースターなどの行事について知ったように、イングランドの子ども達にも日本の行事を知ってほしい。その上で今でも行われている生の日本の文化を知ってほしいという気持ちから選びました。

授業では節分の説明に「現代では、鬼役の人は、鬼のお面をつけることもある」と絵を交えながら紹介し、その後の作業で桃太郎か鬼のお面を色塗りして仕上げる工作を入れました。桃太郎の紙芝居をした後なので、ヒーローである桃太郎が人気だろうと考えていたのですが、意外にも、鬼のお面のほうが瞬く間になくなっていきました。見渡すと、クラスの殆どが鬼のお面をチョイスしていました。「日本人にとって鬼は災いをもたらすものだ」と教えたために、作ったお面をかぶって日本人の私に怖がらせてくるような子もいました。ただふざけただけにも思えますが、意味をきちんとわかってくれていたのだと思うと嬉しい場面でした。

このような授業、日本の小学4年生にやらせたら、「幼稚園生じゃないのだから」といわれてしまいそうですが、イングランドの小学生達は本当に喜んで、楽しんでくれていました。紙芝居の話も、拙い私たちの英語をしっかり聞き取ってくれていたし、お面が完成し、シールを渡した後も目の部分をくりぬいたりと各自で工夫して楽しんでくれていました。

着物や食べ物、折り紙といった日本文化は見た目や味でもわかる素晴らしい文化です。その中で、日本の特有の生活として年中行事を紹介できたことは嬉しく思っています。

お面の材料に関してですが、お面用の厚紙やホチキス、輪ゴムは日本から持参しました。イングランドでも手に入るものではありますが、ホチキスはお面のために使うには少し大きく、輪ゴムも日本のような品質ではないと聞きました。自分の思ったとおりに授業を進めたいのならば持参する事が一番だと痛感しました。海外という日本ではない環境下で日本文化を紹介することは、日本で簡単に手に入るものが入りません。これから参加する方には、もし自分で授業を考えてみるようでしたら、自分の担当する事になった授業の内容を日本にいる間にもう一度見直して、グループなり、自分なりに組みなおしてみる事も大事かと思います。やはり準備が大事です。

日本、現地でそれぞれ研修をしても、学校に行って実際に授業をするまで、なかなかイメージがわきにくかったというのは事実です。1度授業を経験するまでは先行き見えずに、不安ばかりが募りました。ましてや子どもの前で授業などしたことのない学生さんたちが行うのですから、グループの子達は、私よりもきっと心配だったのだろうと思います。できることは日本にいる間にやっておく、現地に入ったらそれをより良くする。それが大事だと思います。それでも私たちの英語ではやはり伝わりにくい、私たちのやりたい内容の授業をnativeの子どもたちにわかりやすいように作り直してくださった現地の先生、kevinに感謝したいです。おかげで、子ども達が私たちの英語で理解してくれていることが感じられました。

今回、私は用意された授業を自分なりにアレンジして、イングランドの子ども達の前で授業をさせてもらいましたが、授業を作るにあたり考えていた事が2つあります。

1つは与えられた時間を有効に活用し、子どもを飽きさせないようにするということです。紙芝居の授業も、読むだけでは10分程度で終ってしまうので、そこからお話に絡めて作業を行うという流れにいたしました。飽きてしまってはつまらないという印象をもたれてしまうので、作業の遅い子がいることを考慮しつつ、早く終ってしまった子にも追加で何かできる作業を用意する事が大事でした。その点で工夫の余地があったお面は、偶然ですが良い選択肢でした。

そして2つめは「何が日本文化なのか?」「この紹介で間違っていないのか」という事をずっと悩んでいました。
例えば折り紙。かぶとを折るのと違い、折り紙で犬や猫を作ることだけで本当に良いのだろうか。それではただの工作にしか過ぎないのではないか?成果物で何か日本文化の背景を伝えられるものにしたほうが、日本文化紹介になるのではないだろうかと疑問に思っていました。それが折り紙に不慣れな子ども達には高度すぎるという事なのかもしれませんが、もっと良い方法があるのではないかと頭がいっぱいになりました。
そして茶道や書道は、動作の面白さだけ、美味しさだけで日本文化紹介としてよいのだろうかという事も感じていました。精神を集中させる事とか、相手を思いやる心なども、茶道や書道の根幹ですが、詳しくやると難しく、子どもに伝わらない。略式で進めては、本当にこれで日本文化紹介になるのか?間違ったことを教えてしまっていることにはならないだろうかとずっと悩んでいました。特に茶道に関しては紅茶文化のあるイングランドですから、そこと対比しながら紹介できればよかったのではないかと思いました。
また、中国から来たものが、日本で独自に花開いた文化を紹介しているものが多く、本当に「日本」と言ってよいのだろうかと悩む場面も多くありました。その中で年中行事は、本当に特有のものであるため、これを基礎に授業を進めるとよりよいのではないかと感じています。

授業以外で日本文化紹介をしたときのことも紹介します。イングランドに日本のものはだいぶ来ていると感じました。Made in JAPANは良く見かけました。ホームステイ先のテレビは日本製でしたし、ポケモンやハローキティなどのキャラクター、テレビゲームなど日本のものがこんなに海外に出回っているとは改めて実感することができました。子ども達は日本の場所は知らなくても日本のアニメは良く知っていました。「それも日本の会社なの?」と驚かれる場面もありました。それだけ生活に溶け込んでいるのだろうと感じがしました。

また、Karaokeがこんなに広まっているとは思いませんでした。「カラオケ」と言って通じないなんて(聞こえてくる音はカリオケ)、どれだけ世界に認知されているのだろうと驚いたとともに、きっと人気のイベントなのでしょう、Pubでカラオケナイトが毎週のように行われていました。日本とは少し違い、カラオケボックスではなく、DJの人がいたり、歌詞以外の映像が出てこなかったりという違いがあるのが面白くて、そういう部分を見つけるとわくわくしました。日本に外国人の人が来たときに紹介したら面白いかもしれないと思うようになりました。ホストマザーとファザーに、「カラオケは日本発祥なんだ」と伝え、日本とイングランドのカラオケ事情について話したりしました。歌う人ばかり楽しくて、聞いている人はそんなにと言うのはどこも同じようでした。

スーパーで見つけたカブトヌードル(独自のカップラーメン)や、テレビを見ていたら、日本でも放映されているロゼッタストーン(外国語習得ソフト)のCMが、イングランド版は日本語を覚えるようになっていたりと生活の中の小さな違いに気付ける事が本当に面白かったです。
その中で、イングランドは古いものを大事にしているという事、シンプルに生きているということ、日本のようには便利さを追求しているとは感じませんでした。私のホームステイ先はお風呂はシャワーなしのお湯と水の蛇口が別のものでしたし、トイレットペーパーホルダーも簡易なものだけ。日本だったら細かいところまでこだわりそうなところを不便な部分もそのまま受け入れているように感じました。例えばカラオケに関しても、日本では映像付きが多いですが、技術としてはすごくても、映像が付いている意味は特にないと考えれば、シンプルなのも良いのかもしれないと感じました。そうやってイングランドの生活を知りながら、日本の良いところを見直す良いきっかけになったと感じています。

高校時代に考えていた日本文化を海外に紹介すること。思わぬタイミングでしたが、このような機会に参加し、実現できたこと本当に嬉しく思っています。今回で少しだけですが自信がついたので、草の根的活動にはなりますが、もっと詳細に日本文化を紹介できるようになっていければ良いなと思っております。

 

 

イギリスで建築模型制作に取り組んで

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室岡彩夏さん
熊本県立大学環境共生学部3年
イギリス・2011年2月


ふと目にしたインターネットのホームページ。すべてはそこから始まった。思い起こすこと今年の2月。半一人旅でのアメリカ旅行。現地ではアメリカ人の友達と一緒だったが、言葉が通じない悔しさを感じ、もっと語学力をつけなければならないと感じた。帰国してからの私は勉強をすこしずつではあるが始め、それと同時に昔からの夢である海外で何か力になれるような活動をしたい。インターンシップで海外に行きたいという思いが芽生え、あらゆるホームページをみたが、ほとんどが、TOEIC○○点以上や、ビジネス系のインターンであまり興味がもてなかった。そんなところにみつけたフロムジャパンのインターンは、私の専攻である建築が活かせる可能性があることを知り、応募した。

私は当初、もっと建築学生が来、建築関連のことだけをすると思っていたが、実際は小学校で日本文化を伝えるというのが主なプログラムだったので、教育系ではない不安があったが、元々子供好きなので、何とかなるはず!というどこからともなく来る自信でインターンに臨んだ。


現実にある建物から模型を作る

現地では、最初に教会の模型を作製したが、私は現実にある建物から実際に模型を作るというのをあまりしたことがなかったので、とても興奮した。

モンクトン教会の、模型を制作。創立13世紀ごろだそうです。


はしごで塔の頂上まであがり、実測

教会は予想していた通り図面が平面図しかなく、影がでていれば投影法で高さを測ることができたが、影さえも出ていなかったので、どうしたものかと困った。が、運よく塔の頂上まで上がれる梯子(はしご)があったので、「頂上まであがり教会の部分の屋根まで実測し、それを高さとして起こす」という今まで経験したことがない模型の作り方で、かなり興奮した。


教会の平面図


これがはしごです。


最後に、鐘を鳴らす装置を綱渡り

教会の塔上。360度の景色を楽しめました


模型が完成

また、実際に建物を触れることで、模型を作製する時にかなり役立てることが出来た。難関だったのが、教会模型は1/100の縮尺で作成したので、敷地がかなり大きくなってしまい、時間もあまりなかったので、芝を敷つめる作業が少し手を抜いた状態になったのがちょっと残念だった。


模型は3人で制作。建築を専門的に学んでいるのは1人で、後の2人は文系の学生で、模型づくりも初めてでした。でも切ったり、貼ったり、測ったり、芝生を仕上げたり、結構素人にもできることが、たくさんありました。


完成した模型


屋根を取ると、このように中が見えます。


完成した模型はフェアトレード団体会長のタミーさんにプレゼント。


小学校の模型も制作


2つ目に作成したSt.Ethelbert’sの小学校模型。

教会に比べれば、単純な造りではなかったが、図面が平面図と立面図の両方があったぶん、かなりスムーズに作成することができた。だが、多少凸凹していたので屋根がなかなかぴったり合わず、大変だった。教会同様、内部の壁も作ったが、小学校は教室が多い分壁を多く建てる必要があったが、クラスルームごとの壁を作ることにより、実際に小学校の生徒たちが模型を見た際に、自分の教室を探す楽しさ、改めて自分の小学校がどういう形か実感する手助けになれたのではないかと思う。また、イベントで展示した後は小学校に飾られるということなので、子供たちによって手が加えられるのも面白いのではないかと思う。


St Ethelberts School。カトリック系の小学校で、すぐとなりに教会があります。


上から見た、模型屋根を外して、教室を見ることができるようになっています


教室で子ども達が、大喜び。ちなみに双子の姉妹です。

模型を二つともタミーさんに見せることが出来たのはかなり良かったと思う。タミーさんは普段から手づくりのバースデーカードなどを作っているということで、スチレンボードにかなり興味を持ってくださっていたし、模型にもかなり興味を持っていらっしゃった。

今回作成した模型は二つとも、今月開催されるワールドフードフェアで展示されるということで、現地の方々がどのような反応をするかとても楽しみだ。欧州の建築学生や建築士はあまり模型を作らいないと聞いたので、人々の感性を刺激できたら嬉しく思う。イベントが開催されたあとは、小学校は小学校に、教会は教会に展示されるのだろうが、よりもっと多くの方々に模型を見て模型の存在を知ってもらいたい。そして何かを感じ取ってもらえたら嬉しい限りだ。


イギリスのまち

建築模型とは別に行ったまちあるき。都市計画系の実習では必ず最初にするので、町歩きがどんなものかわかっていたが、やはり日本とイギリス。町並みも全く違い、田舎でもかなり綺麗に整備されていたのにはかなり感心した。様々な町で町歩きをしたが、町によって特色があり、例えば海に面しているのは一緒だが、タウンセンターの機能の仕方が違っていたり、重点を置いているポイントが違っていたりして、とても興味深かった。

日本に帰国してから何故あんなに綺麗に整備されているか、とても疑問に思い、逆に何故日本はこんなにも整備されてないのだろうと感じた。バスなどの公共交通機関にしても、イギリスはノンステップバスのみで、ベビーカーを置けるような場所があるのに対し、日本は依然段差があるバスが多く、ベビーカーを置けるようなスペースもない。また、大型ショッピングセンターで見たフラットなエスカレーター。あれにはかなり驚いた。


プログラムを終えて

今回の建築模型を作製するというプログラムで、実際にある建物に触れたり、実測したり、実際の建物を参考にしながら模型を作製したことは、かなり自分の中では新鮮だったし、刺激を受けることができた。どのようにしたらよりもっと模型が綺麗に見えるか、インパクトが出るか工夫しながら作成することが出来た。

イギリスやイギリス以外でも、このようなプログラムがあれば、時間があえば、是非参加してみたいと思う。また今回自分がやりたくても人数不足でやれなかった、一緒に模型でインテリアやオリジナルの住宅を作る活動もやってみたい。日本の伝統的な住宅紹介などもかなり興味がある活動なのでやってみたい。

途上国には学校に行きたくても行けない子たちがいるので、小学校を建設して少しでも多くの子供たちが学校に行け、笑顔が増えることが私の夢だ。なので、将来的には青年海外協力派遣隊などで活躍したい。そういった意味でも、今回のインターンシップでは英語を使い現地の方々と交流し、更には自分の専攻である建築を活かせたのは、とても勉強になった。これからの設計課題などにこの経験を活かしたいと思う。また日本ではあまり英語を使って話す機会がないが、積極的に外国の方と話したり、留学生などが集まるイベントなどに積極的に参加して語学力をつけたいと思う。

イギリスに3週間滞在して自分を成長させることが出来、今後に活かせるような活動ばかり経験することが出来、とても自分の中で大きな経験になりました。ありがとうございました。

Tea Ceremonyに挑戦

 

創価大学生
イギリス・2011年9月参加


私がこのプログラムに参加しようと思ったきっかけは、「日本語教師体験をしてみたい!」との思いからでした。ほかにもさまざまな日本語教師アシスタントなどのインターンシップはありますが、自身の知識や経験も未熟ななか、本当にこの道に進んでいいのか決意も揺らいでいました。「でも迷うくらいなら実際に体験してみよう!」そう決意したとき、ふと大学でこのプログラムのポスターを目にしました。「日本語に関する知識はまだ浅いけれど、日本文化紹介なら私にできるかもしれない・・」。当時、日本文化紹介というのも将来のひとつの選択肢でもあったので以前から習っている茶道の普及活動もできるのではないかと考えました。事務局長の景谷さんに後日直接お会いし伺ってみると、参加者の自由な発想で取り組んでいっていいよと前向きな言葉を頂き、今回「Tea ceremony」という形で実現することができました。

この企画は3週間滞在する内、2週目と3週目のそれぞれ1時間半ほどの時間で小学校の高学年を対象に開催しました。自身は大学で裏千家茶道サークルの運営に携わっていたので、お茶の先生から夏休み中、何度か練習や打ち合わせの時間をもち、現地でのイメージを膨らませていました。しかし実際にさまざまな日本文化の授業を行う中で言葉の壁にぶつかったり、また子供たちとの接し方に迷うようになってしまいました。そうした馴れない環境の中ではありましたが2週目に入ると少しずつ要領もつかめてきました。

そうして迎えた2週目の金曜日の最後の授業。ついに茶道紹介の時間がやってきました。前日は皆のあたたかいサポートを受け、準備や流れの確認を十分にしたつもりでした。しかしこうして本番を迎えると予想外のハプニング続きで、茶道の奥深い精神性を理解してもらおうと用意した原稿はとても抽象的で分かりづらく、子供たちを飽きさせてしまいました。またお手前中も茶道の手順が分かっているのはほとんど私しかいなかったため、このタイミングで何を持ってきてほしいかなどの行動がちぐはぐになってしまいました。これは私が事前に皆に詳しくシェアする時間を持たなかったことが原因です。自分の想定の甘さや準備不足に後悔してもしきれない気持ちになりました。しかし、こうして等身大の自分を教えてもらったのはひとつの成功への学びであると捉え、最終週(第3週目)の木曜日に向けて動き始めました。

まずは皆から改善点を聞き、自身でそれに対する具体的な方法を考えていきました。まずは子供たちに、より興味をもってもらえるよう紹介原稿を感覚的に分かりやすく書き直しました。また一週目語学学校でお世話になったKevinに英文をチェックしてもらうことで、伝わる英語に推敲してもらったりもしました。また皆のアドバイスでより多くの生徒がお手前を体験できるようにと、1時間半ある授業を2コマに分けローテーションのように流れよく、より効率よくできるよう流れも組み立てしなおしました。これらの対策は皆のアドバイスなしには決して一人で思いつくことはできませんでした。

そうしてむかえた2回目となる最後の「Tea ceremony」。前回は私一人で紹介していましたが、チームメイトの一人が私のお手前中、子供たちが飽きないよう代わりに茶道具の解説をしてくれたり、またその他のプレゼンテーションも皆が心強くさまざまな面でサポートしてくれました。おかげで私がイメージしていたものに大きく近づけることがでました。またうれしくも日本から持ってきた和菓子が大好評で子供たち皆「おいしい!」といって食べてくれました。また心配していた抹茶の味はやはり子供たちにはとても苦くて決して美味しいといえるものではありませんでしたが、何人かは「美味しい!」と目を輝かせて話してくれました。こうした日本のお抹茶や和菓子をなかには家にもって帰り家族に見せたいという子供たちもいて、とても感激したのを覚えています。

このフェアトレード企画である「Japanese Week」は異文化に触れることで子供たちは海を越えた「世界」を知り、またこの「世界の広さ」を知ることができるひとつのきっかけになると信じています。茶道は日本文化の一つですが、たとえ茶道にあまり興味がもてなかったとしても、子供たちが日本に対してもつイメージは以前より、より現実味を増して膨らむと思います。幸いにも一回目のTea ceremonyが地元の新聞に紹介され思いがけず思い出が形になったので、とても嬉しかったです。この記事は私の小さな一歩(原点)を思い出させてくれる私の宝物です。

また日本語教師を目指すうえでこのプログラムを振り返ってみると、対象が小学生ということで日本語紹介より日本文化紹介で妥当であったと思います。日本語を教えるには日本への興味関心をすでに持ち合わせていて、日本語を使って何かがしたいというはっきりとした目標がある場合が多いかと思います。だからこそこの日本文化紹介は簡単そうでいて、どうすれば日本語や日本文化の魅力が伝えられるかという自身の力量が問われるかと思います。

このプログラムの魅力は参加者の創意工夫ができるところなので、挑戦意欲のある人には非常にいいチャンスになるかと思います。もちろんこの道に踏み出そうか私みたいに迷っている人にも、未来につながる貴重な体験ができると信じています。ただ人の成長に関われることに喜びを感じたり、日本文化の魅力に何かしら心惹かれるものがあったり動機は人それぞれでいいと思います。もちろんこの先の未来は必ずしも日本語教師である必要はありません。参加者皆、異文化理解や子供が好きという点で繋がっていました。

子供たちは私たちが想像していたよりずっと素直で純粋で、私たちが折り紙や書道など紹介すると好奇心旺盛の子供たちはもう待ちきれなくて「早く次のステップ教えて!」と催促していました。作品が完成したときのあの満面の笑みは本当に忘れられません。目がビー玉のようにキラキラ輝いていました。このアクションは彼らのたしかな自信につながっていると確信しました。

このプログラムのいいところは普通の留学とちがって実際にイギリスの社会のなかで暮らすことができることです。ホームステイでは「家庭」、授業においては「学校」、また街散策や教会に出向いての建築模型づくりは「地域」とのコミュニケーションであり、どれも社会を構成する大事なコミュニティーであり要素です。つまり異文化理解は子供たちが日本を知るだけではなくて、私たち自身もイギリスという異文化を知り、理解するところから始まるのだと知らされたように感じます。私自身、このインターンへの参加に迷いはありませんでした。進路に迷う4年生だからこそ後悔はひとつも残したくありませんでした。ただ自分が何を喜びに感じ、それがどんな仕事と結びつくのか知りたいから「迷うくらいなら挑戦したい!」との思いで参加させていただきました。今、思い出すとあの日々はもう過去のものになってしまいましたが、今でも私のなかに鮮やかに息づいていて、未来へ私を導くように静かに語りかけてくれます。また近い未来、より成長した姿でイギリスへ飛び立てるよう新たな誓いを胸に今、ここからがんばっていきます。

日本文化への愛着や異文化コミュニケーションの難しさを確認

高野 佑里さん
宇都宮大学国際学部3年
イギリス・2012年9月参加


私は初めての海外旅行者ということで英国インターンに参加した。出掛けるまでの様々な手続きや、その他の色々な準備など初めてのことばかりで戸惑うことも多く、非常に大変な思いもした。、、、、、しかし日本に帰ってきて思うことは、やはり行ってよかったということである。

イギリスでの滞在先はマーゲートという港町で、非常に環境がよかった。そこで一週間の語学研修を受けた後本格的に日本文化、日本語を紹介した。最初の小学校では、正直なところ日本での準備不足とチーム内でのコミュニケーション不足により、自分たちが今何をしなければならなくて何をするのがベストなのかという判断が付かず先生に頼り切りになってしまったという面もあり、自分の語学力不足を痛感した。子供たちがワークシートをしている時に、どうやったらいいのかと尋ねられたが何を言われているのか全く分からなかったため応えてあげることができず失望させてしまった。日本語は私自身も解らない部分があるように、難しい言語であるのにそれをさらに英語で説明するということは非常に難しいことであった。どうやって教えるのが一番ベストで、どういう反応がベストなのか、を考えていたが結局マニュアルもない人と人との関係であるため、答えは出なかった。
しかし、その現状を変えたのは昼間の小学校訪問ではなく、夜のバー通いであった。私は夜は語学学校付属のバーに通い、マーゲートの地元の人々と会い、親睦を深めた。それが幸いしてか、ある程度の日常会話と現地の人々との会話がある程度できるようになった。しかし、一番上達したのはヒアリングの能力である。やはり毎日英語を聴いていると、耳が慣れていき何度も聞く単語などは覚えてくる。そうすると、英語に対して少しだけ自信が付き話すことが怖いという気持ちが少しずつ薄れてくる。そのためホストファミリーやハウスシェアをしていた友人(イタリア人)とコミュニケーションが多く取れるようになってきた。この話題は語彙力がなくてすることができないといったことがなくなってゆき、どんな話題をふられても振っても会話のキャッチボールができるようになったし、現地の友人に「最初の時よりも英語がだいぶ上達している」といわれ非常に嬉しかった思い出がある。イギリスのバーやパブは社交場として昔から発展してきたが、その効果について改めて実感したように思う。ビリヤードや、ダーツなどを一緒にやったり雑談をしながらお酒を飲んだりすることによって自然と打ち解けてゆき、それに見合うような言語力をつけていこうと自分も努力するようになる。そのため、イギリスに行く前よりもイギリスに行ってからの方がたくさん英語の勉強もしたし、辞書も使ったように思う。習うより慣れろということが本当だと気付いたのはこれが初めての経験だった。

インターンシップで3か所の小学校をまわり、折り紙やポスター、書道や紙芝居を紹介したが、その中でも私が一番好きだった活動は書道である。書道はもともと私が習っていたということもあって、書道をする上での心得や姿勢などを知っていたため他の折り紙や紙芝居などよりも少しは役に立てたのではないかと思う。書道を行う上で心配だったのは、子供たちが書道行う時に筆や墨汁などで服を汚してしまうのではないかということであった。実際に、子供たちは上に着る遊び着などを忘れてしまったり持っていなかったりした子もいて、白いブラウスを黒く汚してしまった子もいた。そんな時、私は非常に焦ったのだが逆に子供たちの方は「お母さんに怒られる」などと気にしたりする子はおらず、「ハロウィンの時に使える」とプラスの方向に考えていたということは非常に驚きだった。日本人の家庭であれば、そういうことをすると非常に悪いことをした、お母さんに怒られたらどうしよう、などと考えるものであるがイギリスの子供たちはそう考えないということが新鮮な発見であった。イギリスの学校教育では時間にシビアではなく、のびのびとした学習環境が整っているということが解り、日本でもこうしたらいいのにと考えたが日本人の何事もしっかりしたい、という社会風潮や教育環境ではなかなか実現することは難しいと思う。

そして、書道を教えていく手順として、私は最初に自己紹介をするのだが、子供たちに日本の文化で少しでも知っていることがあるということを教える為に、絵を前のホワイトボードに描いていき、解った時点で手を挙げてもらうという形式をとってピカチュウとハローキティーを描いてブレイクタイムのようなものを取った。そうすると、順番に描いていくときに子供たちも何のキャラクターだろう、と考えて知っていたときに答えることができるという喜びもあり、なかなか楽しんでもらえた。そして「彼らは日本に住んでいる」などと付け加えると日本に対しての興味もそそれたのではないかと思う。その後、書道についての説明やひらがな、カタカナ、漢字の説明をしたのだが漢字の種類などの多さについては、アルファベットに比べて文字数がケタ違いに多いので子供たちも純粋に驚いていた。それを通して自分も日本語についての知識を改めて確認したようにも思う。日本の中に居ると、「日本語」の新たな発見はほとんど失われてしまい、日本語を勉強している身ですら改めて日本文化についての新たな側面に触れることはなくなってしまう。このようなことは他人に教える立場になって初めて解るのではないかと思う。自分の文化と他の文化を比較するということによって生まれる純粋な興味は勉強をするという上で非常に重要なポイントになるのではないかと思う。実際に書道を行う前に私たちは一度デモをして、先生に書いてもらうという順番で行った。デモ時には筆に少し墨汁を染み込ませておいて、硯に水を入れ、水だということを指をつけて確認してから少し刷る。それからあらかじめ墨汁に浸しておいた筆を硯に入れると色が濃くなり、半紙に書いた時に濃い黒になる。それを見せたところ、子供たちは「マジックスティック」と非常にうけがよかった。匂いを嗅がせることにより五感に訴えるなど、色々なことを試し、どれが一番子供たちの反応が良かったか、などを他のメンバーと話し合い、情報交換してさらに授業構想を練り、最終的には自分たちで一番やりやすい、子供たちにも楽しんでもらえるという形が出来上がったと思う。様々な工夫をしていく過程で、対立もあったりしたが、書道が一番自分的には楽しかったように思う。

今回結局最終的には体調を崩してしまったり、食べ物や水道のトラブルがあったりと様々なアクシデントや困ったことなどがあったが結果的にはとてもいい体験となった。イギリスに行くということを非常に恐れていて、「やはり申し込まなければよかった」と何度も行くまでは思っていたが、行ってみたらそこまでコミュニケーションを取ることに苦労もせず、むしろコミュニケーションに失敗して仲互いするなどという苦労があるのは同じ言語の日本人とのことであった。このことから、同じ文化圏の人との対立は起きやすいが、多文化圏の人との対立は多文化圏の言語を使い慣れていない人は特に起こりにくいのではないかと考える。そのため、私たち日本人はコミュニケーションをするということを怠ってしまうと日本人同士でのいさかいや対立が生まれてしまうため、今度インターンシップに行く時にはきちんと同じグループ内でコミュニケーションを欠かさないようにし、分担もきちんと行い、事前準備も怠らないようにしたい。今回の様々な反省や「ああしておけばよかった」ということを踏まえ、次回それを克服して活かせるようにしていきたいと思う。外国に行くことで日本文化への愛着や異文化コミュニケーションの難しさや語学力の必要性などを確認できたという意味でも、今回のインターンシップは非常に有意義な旅であったように思う。

 

参加したきっかけは、東日本大震災

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高野 晃肖さん
法政大学人間環境学部3年
イギリス・2012年9月参加


志望動機

まず始めに、私がNPOやボランティアについて関心を持つきっかけとなったのは、東北大震災である。学部有志の“震災について考える”プロジェクトへ参加したら、志高く様々な活動を行う友人がたくさんおり、私には何ができるだろうと考えた。そして、ボランティアの募集を探すためにJANICでNPOについて調べていて、フロムジャパンのサイトにたどり着いた。このプログラムに参加した動機は、日本の素晴らしさをより多くの国の人に知ってもらいたいと思ったためである。震災直後被災地である福島へ赴き地元の方々とお話した際に、『震災前はこの辺りは本当に美しかったのよ』などと涙ながらに語る姿を前にして、それまで考えたこともなかった母国・日本についてあらためて考えるきっかけとなった。参考資料などを読み、地域に密着したとても自由な活動を行っている点にひかれ、参加を決めた。イギリスという国に憧れていたことも応募した動機の一つである。


主な活動

私たちの活動は、イギリスの小学校(Salmestone Primary School,Bromstone Primary School)へ通い、日本文化を伝えることである。皆教えることは初めての経験であり、それを英語で行うため、3度の事前学習を行った。私たちインターン参加者はラムスゲートという町に各々でホームステイし、月曜日から金曜日まではバスで小学校へと通った。授業の内容は書道、折り紙、ローカルかるたづくり、紙芝居である。またプログラムの終盤では教室ではなく体育館でかるた大会とティーセレモニーを行った。


実習を通じて感じたこと、自らの課題として見出したこと

私はこのインターンを通して、コミュニケーションの難しさを知り、また、どうしたら意思疎通を図ることができるのかを学んだ。授業を始めて感じたのは、コミュニケーションには何よりも自信と伝えたい気持ちが大切なのだということである。生徒だけでなく先生も含め、文化も年代も異なる人々へ“伝える”ということはとても難しいことだった。単語選びからよく使う表現など、慣れるまで担任の先生や語学学校の先生などに何度も相談をした。授業は会話でないため、全員のフィードバックを確認することはできない。伝わっているかどうかの確認ができないため、手探りで授業を行うのはとても不安だった。そのため、生徒たちの様子をよく観察し、毎回の授業後にミーティングを開いて情報を共有していくことで、少しずつ改善していった。はじめは英語力がなく、自信もなかったのでうまく授業を進行することができなかったが、授業の回数をこなし、生活をしていくうちに、英語力がついただけではなくボディーランゲージや表情など工夫をこらし伝えようとする力がついた。“子供に教える”という経験はこれまでなかったためとても難しかったが、子供たちが能動的に動くことが好きなのだと分かってからは子供たちのフィードバックできる機会を増やしたり、体を動かす機会を増やしたりすることで参加型の楽しい授業を提案していった。少し工夫することで、聞き手の表情や反応が大きく変わり、生徒たちの楽しんでいる様子が伝わってきて大きなやりがいとなった。そして、慣れてくると、どうしたら日本文化の細かなニュアンスを伝えることができるのか、ということが私たちにとっての課題となった。私たちにとっては当たり前のことが、説明しないと伝わらないためである。私たちは何気なくしてしまう行為やしぐさには意外と盲点が多く、発見の連続だった。より細かく伝えるために、例えば書道を紹介するときには精神統一についての説明を加えたり、深呼吸を教えたりした。また、墨のにおいをかがせたり、半紙の紙質を確かめさせたりと五感に訴えることでより細かな部分まで楽しみながら伝えるように工夫をした。

また、授業はインターンシップ生にほぼ全面的に任されていた。企画から進行まで、担任の先生は助けてはくれるが、何も指示することはない。責任を任されていることに初めのうちはとても緊張していた。内容は前回のインターンのフォーマットに倣うこともできたのだが、授業を進めるうちに“新しく作り出すこと”が楽しくなり、いろいろな企画を提案した。事前に担任の先生と打ち合わせをして、よりよい授業づくりを目指した。初対面のインターン生9人が3つのグループに分かれて授業を行っていたため、はじめはグループ内でのミーティングが日課だったのだが、だんだんとグループを超えて交流するようになった。プログラム終盤のティーセレモニーやかるた大会では教室ではなく体育館を借りて全グループ合同、3クラス合同で大々的な授業を行った。苦労したこともあるが、だんだんと団結力が生まれていく過程はとても楽しく、授業の後はいつも反省と達成感でいっぱいだった。参加者には着付けが上手な者や、書道指導の資格を持つ者など各々で各自の得意な分野があったので、授業はどんどん充実していった。スケジュールが詰まっていて準備する時間が短い時などは限られた時間でいかに臨機応変に対応し成功させるか、皆でアイデアを出し合い、役割を分担した。授業が終わった後は達成感でいっぱいだった。とてもいい経験になったと感じている。


将来にむけて

将来については依然として漠然としているが、現地で多くの違った価値観をもった人々とコミュニケーションをとったことにより、少しだけ世界が広がった。私たちの滞在したラムスゲートという町は田舎の港町で、古き良きコミュニティが今も生きる街だった。すれ違えば挨拶をしてくれ、町の住人は町にいる人々へ優しかった。とても温かい雰囲気のある町だったのだ。アジア人が大勢で話をしている光景は珍しいらしく、地元の人々とたくさん話をした。つたない英語力でも、繰り返し、粘り強く、話をしてくれ、聞いてくれた。日本からきたのだというと皆、地震について心配してくれた。初老の男性が「以前日本に行って原爆ドームを見たときには涙が出たよ」と話してくれたときには胸が熱くなった。いろいろな国のいろいろな年齢の人話をしたが、文化や考え方の違いに大きな刺激を受けた。NPOの代表の方の紹介で知り合ったワーキングホリデーでラムズゲートに滞在する日本人の女性や、語学留学に来てこの町の男性と結婚した女性の二方と話したことは私の中の人生観を変える大きなきっかけとなった。お二方とも一度大学を出て就職してから「英語を勉強したい」と思い立ちラムズゲートに来ていたのだった。行動力があれば、可能性はいくらでも広がるのだと学んだ。少し楽な気持ちになった。大学卒業→就職→結婚?というありきたりな道しか自分の中に浮かばなかったが、もっと夢を持ち、自分のやりたいことをしたいと思った。普通の語学留学を考えたこともあったが、英語を勉強したい、しかし何故、というジレンマが自分の中にあり踏み出せずにいた。ただ漠然とした気持ちでは長期の海外生活の中でくじけてしまうと思った。インターン中は、どうしたら伝わるか、楽しんでもらえるかを夢中で考えているうちに自然と会話をする力がついていた。英語を勉強するには文法ももちろん大切だが、何か目的があると上達が早いのだということに気づいたのは大きな発見である。ただの海外旅行ではできない経験をたくさんすることができるので、もし後輩に興味がある者がいたらぜひ紹介したいと思っている。



フロムジャパン事務局コメント

高野さんは卒業後、イギリスの服飾を輸入販売を手がける会社に就職されたそうです。その企業は東日本大震災後を始め社会貢献活動に熱心だそうで、就職面接の際には、英国でのインターン活動が話題となったそうです。

 

 

かるたの面白さは世界共通

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金田悠里さん
法政大学人間環境学部3年
イギリス・2011年9月参加


私は今回のインターンを通じて、観光や留学では決してできない体験ができました。また、私自身も以前より日本文化に詳しくなったと感じております。日本文化ということで、かるた、折り紙、紙芝居、書道、茶道を紹介しましたが、かるたづくりは特に大掛かりで大変な内容だったと思います。

かるた紹介に関しては大きく分けると3つの内容がありました。かるたゲーム、かるたづくり、そしてかるたトーナメントです。

かるたゲームは、かるたの発祥について紹介し、遊び方のルールを紹介した後、実際に遊んでみるとう内容でした。こどもたちは、かるたははじめ貝殻に絵を書いて遊ばれていたと知るととても驚いているようでした。実際に貝殻かるたで遊んでみると、同じ番号の貝殻はそれぞれぴったりと合わさることを発見しとても楽しんでいました。かるたゲームにも夢中になって取り組んでくれたので、日本で子供たちが楽しんでいるかるたは世界共通であるという発見がありました。

かるたづくりはとても骨の折れる内容でした。ローカルかるたを作るにあたって、まずはじめに街歩きをし、現地のランドマークとなるような場所を把握、子供たちにかるたを作ってもらいます。最後にカルタの形に仕上げる作業をしました。街歩きは、一日ないし半日かかる作業でしたが、観光ではいけないような素晴らしい土地をたくさん訪れることができました。また、この作業によって子供たちにかるたを作ってもらう際にアドバイスができました。子供たちは発想力豊かでのびのびとし、進んで作業にとりくんでくれたので、かるたづくりの授業は大変でしたが予想していたよりもスムーズに進めることができました。私が小学生の時と比べるとイギリスの子供たちは自由に学び、みないきいきとしているという印象をうけました。最後にファイナライズの作業ですが、これも初めて作業したときは思わず時間がかかってしました。しかし、この反省を生かし2回目のかるたづくりにはうまく作業ができるような改善点(プリントに生徒の名前をちゃんと書いてもらう、絵札の原画にもアルファベットを書いてもらう、作業の役割分担を決めるなどなど)を実行し効率化を図ることができました。インターン同士の中もより深まり、自分自身の成長も感じることができた体験でした。

かるたトーナメントは実際につくったかるたでゲームをし、優勝したチームを表彰するというものでした。同時進行で絵札の投票も行い、こちらも上位5名と先生が選んだ絵札の生徒を表彰しました。生徒たちはみな一度かるたゲームを体験していたので、トーナメントでは日本人の子供さながらのゲーム展開となり、また自分たちの作ったかるたということもあったのでとても白熱した試合となりました。また、絵札の投票を行うことによって自分が作ったかるただけでなく友達がつくったかるたにも興味を持って接することができたと感じております。表彰時には、手作りの日本語の表彰状と折り紙で作ったメダルをプレゼントしました。イギリスでは優秀な子はどんどん褒めるという風習があり、表彰された生徒たちはとても誇らしげにしていました。また、日本語や折り紙も生徒たちにとっては珍しいもので興味を持ってもらえました。

このインターンに参加する以前、私は特に日本文化としてのかるたというものを意識することがありませんでした。かるたを紹介すると聞いたときも「イギリスの子供たちが果たしてかるたに興味を持ってくれるのか」と全く反応が予想できませんでした。しかし、実際に活動してみて、かるたを含め日本文化に対してイギリス人は興味を持ってくれたし、すばらしいものだと感じてくれたようです。小学校の先生のなかにもかるたのルールが面白いからぜひこれからこのゲームを取り扱っていきたいとおっしゃってくれた方もいらっしゃいました。実際に、子供たちはとてもかるたを楽しんでくれていたので、かるたの面白さは世界共通なのだということも感じました。

世界にはさまざまな文化があり、それぞれが素晴らしいものだと思います。今回のインターンで私は主に2つの文化(イギリスと日本)について触れましたが、お互いそれぞれの文化を尊重し尊敬しながら共有できたと感じております。これからはさらにほかの国の文化に触れられたら良いと考えております。

カルタづくりから学んだ、イギリスの価値観

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大沼未幸さん
上智大学外国語学部4年
イギリス・2011年9月参加


英語学科に所属している私は、外国と日本の言語や文化に興味があり、自国の文化を紹介すると同時にイギリスの文化も体験したいという思いから、この活動に参加することに決めました。カルタは子どものときによく遊んだことがあり、馴染みのある日本文化でしたが、自分で作るという経験はなく、しかもそれを外国で、英語で作るということだったので、成功するか不安な部分もありました。けれど、実際現地で子どもたちとカルタ遊びやカルタ作りをして、思っていた以上に学ぶことが多く、イギリスの子どもたちから気づかされることもたくさんありました。このレポートでは、イギリスと日本の違いということに観点を置いて、「読み句」「絵札」「ゲームに対する意識」の3つの項目に分けて、カルタ作りの経験を述べていこうと思います。


読み句を通じて感じる感性の違い

まず、読み句に関しては、日本語と英語の観念の違い、日本の子どもとイギリスの子どもの文章力の違いについて気づくことがありました。日本では、カルタの読み句は通常5・7・5のリズムに沿って作られています。日本人のなかに古くから受け継がれている、伝統的なリズム体系です。しかし、英語の場合はこのルールを当てはめるわけにはいきません。英語の詩で体系づけられていることは、脚韻を踏むこと、語数を揃えることなどです。これは古来のイギリスの絵本の文章などでも見られる特徴で、日本の5・7・5同様、古くから英語圏の子どもから大人まで親しまれているリズム感であると言えます。英語のカルタではこのルールを取り入れるのが良いと思われるのですが、子どもたちにも個人差があるので上手く脚韻を踏む文章が作れる子とそうでない子もいます。現地の先生のアドバイスを参考にすると、”like a song(歌のように)” “like a beat(拍子をつけて)” “lyric(歌詞のように)” “rhyming couplet(韻を踏んだ対句)”などという言葉を使って説明すると理解してもらえるということでした。日本の子どもたちが小学校で5・7・5の文章の作り方を学ぶように、イギリスでもこのカルタの読み句作りを通して、伝統的な英語のリズムを感じ取ってもらうことができたのではないかと思います。この特徴を踏まえて、日本の5・7・5からは、日本人のきっちりと枠に収まった形や秩序を大切にする性質が感じられ、言葉遊びのような脚韻を重視する英語からは、英語圏の人々の個人の発想力や想像力を大切にする性質が感じられ、興味深い発見となりました。そのような性質からか、イギリスの子どもたちは私が思っていたよりもずっとスムーズに、自由に文章を考えて完成させ、自分の文章に自信を持っている様子がうかがえました。想像力豊かな子どもたちの文章から、新しいものの見方を学ぶことができました。


絵札から感じる感覚の違い

絵札の作成を見ていても、イギリス人の子どもたちの想像力の豊かさを感じることができました。イギリスの小学校では日本の学年より年齢がひとつ下ということもあり、日本の6年生が描く絵よりは幼い印象を受けました。ひと目見て分かる違いとしては、イギリスの子どもたちは原色を多く使って、とてもカラフルな絵に仕上げているということです。日本では細かく描写して描くよう指導を受けた記憶がありますが、イギリスの子どもたちは対象の特徴を捉えて、アートに表現しているように感じました。これは、子どもたちが過ごしている環境に影響しているように思います。日本の小学校はたいてい、3、4階建てで窓際に一本廊下があり、廊下に沿って四角い教室が並んでいる作りになっています。机や椅子、ロッカーなどは木製、鉄製で、均一感が重視されているように感じます。一方イギリスの小学校は、必ずしも四角い教室ではなく、教室の位置する場所も一直線に並んでいるわけではありませんでした。真ん中に大きなホールがあるなど、子どもたちが集まるスペースを中心に作られている印象を受けました。学校のなかが広々していて、オープンで自由な気持ちにさせる空間だと感じました。特徴的だったのはその色遣いで、テーブルや椅子、給食の食器やスプーン、フォークにいたるまで、赤や黄色、青などとてもカラフルな色が使われていました。たくさんの色がある環境が、絵にも原色を多く使ったり、明るく個性的な色遣いをしたりするような感覚を育てるのに役立っているのではないかと思います。


カルタゲームから読み取る競争に対する意識

最後に、子どもたちがカルタで遊んでいる様子からは、日本人とイギリスの教育方法の違いを感じ取ることができました。イギリスの小学校では、褒められたり勝負に勝ったりするたびに、ポイントをもらったり、シールをもらったりして、子どもたち全員が意欲的になるようモチベーションをあげるようにしていました。カルタ大会で優勝したチーム、読み札、絵札で得票数を多く得た子に表彰を行い、表彰状と手作りのメダルを贈ると、とても喜んで、誇らしげにメダルを見せてくる子どももいました。他の子どもがそのようにメダルをもらっている様子をみても、文句を言ったり不平に思ったりする子どもはいませんでした。日本では、特に近年、子どもたちのあいだでの競争ごと自体をなくそうという動きがあると聞きました。運動会でのかけっこでも、ゴールまで走り切ることを重視して、特に順位をつけない小学校もあるようです。しかし、イギリスの子どもたちの様子を見て、個人差を大切にしたいからといってただ単純に勝負事をなくそうという考え方は、少し違うのではないかと思いました。イギリスの子どもたちは、勝負ごとがあるからこそ、ひとりひとりが向上心を持って努力し、良くできた子にはみんなで祝うという感覚があるように思えました。かといって、個性をつぶすわけではなく、むしろ日本よりもずっと、個性にあふれ、ひとりひとりが自分の作った物に自信をもっているような印象を受けました。

以上のように、イギリスでカルタ作りをすることによって、イギリス人の価値観を多く学ぶことができ、それと同時に自分たち日本人にある感覚や価値観、問題点を再認識することができました。イギリスの子どもたちも、この活動を通して日本文化や自分たちの町など、多くのことを学んでくれていたらいいと思います。

 

東西文化を融合、カルタのイエローカードを発案

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大竹のぞみさん
学習院女子大学国際文化交流学部2年
イギリス・2011年9月参加


私はかるたに特別な思い入れを持っています。私の故郷、群馬県では郷土かるたが盛んに行われています。年始の県大会に向けて地域で練習するというのが、小学生の恒例地区行事となっています。秋から夜、公民館に集まってかるた練習をしたことで、地域の子や監督してくる大人達と交流することができました。また、題材となっている県内それぞれの市町村や偉人、地理、特産物について自然と知識が身につきました。今回、イギリスへのインターンを決めた理由の一つもかるたを主軸に活動していくということで自分の経験が生かせるのではないか、現地の子ども達が地域について考える機会を与えられるのではないかと思ったからです。


実用的な英語表現を学ぶ

一週間目は、午前中は語学学校にて、かるた紹介を子どもたちが理解し興味を持ってくれるように改善し、練習しました。講師に教えてもらった表現の中で、札を数える時の掛け声として「Ready Steady Go!」や列に並ばせるための「make a queue」などは実用的で使う頻度も高くかなり役に立ちました。


「かるたにされていた所だ」!と感動

町巡りや活動外の時間に散歩をしている時などには、3月のインターンでのRamsgateの町かるたの題材を見つけて感動してしまいました。その「感動」はどこかガイドブックやテレビなどに載っている有名な物を見た時や名所巡りをしている時の気持ちと似ているものでした。かるたにされていた所だ、日本から外国に来たんだという実感や喜び、興奮の「感動」だったように思います。


のイエローカード?!

私たちのチームがかるた紹介を小学校でする前日に、かるたを行ったチームの報告で「お手付き」が良く理解できてないようだ、というものがありました。最初は白板にお手付きに関するルールを書こうかと思いましたが、夢中になっているさなかにそれを覚えているだろうか?と思いやめました。そこで言葉や文字でなく視覚的に瞬時にお手付きをしたことを分からせるにはどうすればいいかを考えました。そこで考え付いたのがイギリスの国技フットボールのイエローカードでした。一方的に日本の文化ばかりを伝達するのではなく、双方向の流れがある活動にしたいと思っていたことが思いついたきっかけでした。日本の遊びでイギリスのスポーツのものを用いるということで、遊び自体に両国の融合、交流が起こるのです。

チームのメンバーにアイデアを伝え黄色の折り紙折ってイエローカードを用意しました。前日チームからのアドバイスであるトーナメント制とデモンストレーション時にお手付きの様々なパターンを実際にやって見せ、且つイエローカードも駆使するということになりました。使ってみたところイエローカードを実際にゲーム中、用いた時にみんなで「イエローカード!!!」と言ったり「あと一回でレッドカードだよ!」と言ったりしてくれていて好感触でした。ゲームやトーナメント制もヒートアップして嬉しかったです。しかし6チーム作ってカード1組、1チーム対1チームでトーナメントを行ったので負けたチームが退屈してしまった。また、プレイヤー以外のチームメンバーが絵札の位置を教えてしまっているということを訴えてくる子ども達が多かった。


役に立った町めぐり

二週目にはかるた作り対象の町であるMargateとBirchingtonを巡って、Thanetのサイトの観光のページに載っている場所を中心として、題材になりそうな物の写真を集めました。自分の足で散策し実際に回ってみることでその土地について知ることができ、現地の人とは異なる外部の視点からの題材を確保できました。この写真は実際のかるた作りにおいて、子ども達のトピック選びとデッサンに役に立っていました。ただの観光で来たらそこまで見るものも見つけられずに終わってしまっていただろうこと、小学校訪問の間のリフレッシュになったことなどインターンにとっても、この活動はとても良かったです。


カルタの絵札を展示

Margateの学校でかるた大会を行った際には、子ども達が作った絵札を掲示しました。撮ってきた写真の題材を使ってくれている子もいれば、ファストフード店が多く使っている子もいて様々でした。今回、メンバーの中から展示作品の投票と表彰の提案があり、行うこととなりました。これで対戦時中以外に退屈になってしまうという、前回の課題が克服されていました。また、投票することで子ども達にとっての良い札を知ることができました。意外にも世界的なハンバーガーチェーン点が一位をとりました。私達と子ども達で興味の惹かれる物が全く違うのだということが分かりました。


かるたづくりの課題

三週目は学校側の都合により急遽BirchingtonからBroadstirsに変更になりました。それに合わせて前週と同様に町巡りを行いました。この週で私達のチームはかるた作りをしました。町巡りの写真を見せると、「ここ家族で食べに行くお店だよ」、「これはどこ?」などと反応が良かったです。アルファベットや題材選び、読み札作成はスムーズに決まりました。その時に担任の方に電子黒板を使ってパソコンで書きだしてもらったので後の作業でも打ちこまず、ほぼコピー&ペーストで済ませられました。題材の重複に授業後の作業中に気がついて翌日変えてもらったのですが、変えたことでデッサンの見本となる写真が用意できなくて、作業が進まない子が出てしまいました。また、読み札を詩的にするということができず、全体的にただの長文になってしまう傾向がみられました。この二点は、次回の参加者に是非気をつけて、改善してもらいたいと思います。


カルタ大会&投票

かるた大会は前週にやったということもあり、前日の準備などはかなり早く終わりました。かるた大会では、先生が絵札を並べたマットの上にはプレイヤーしか入らないようにしてくれていたため、今回は他の子が位置を教えてしまうこともなかったです。前回同様、投票を行ったのですが、2クラスということで数が多く、全部見ないで入口に近い方に点が集まってしまいました。また、投票数も実際の人数よりも少なかったです。今回は先生賞も加わったことで大人の視点からも評価することができました。

このように徐々に段階と経験を踏んで、かるた作りとかるた大会にもっていったことで、進行しつつ改善することができました。また、現地の子ども達が地域について考える機会を与えられたと思います。題材選びの時に食べ物のジャンルの班で例としてフィッシュ&チップスを上げた時に「テイクアウトでもいいんだね」という発言があり、あまりにも身近すぎてイギリスを代表する食べ物という意識がなかったようでした。


カルタを通じた、町おこしの可能性

また、自身が既成のRamsgateの町かるたの題材を見つけた時の気持ちを生かすと、町かるたで街おこしになるのではないかと思いました。観光者や転居者、留学生向けに町の地図とかるたマップを融合させた物を作ったりそれをインターネットに載せたり、それを使ってスタンプラリーのようなイベントも開催できると思います。まだまだ、かるたには活用方法や隠れた力がありそうです。


カルタづくりで得たこと

イギリスでかるた作りに取り組んだことで、プレゼンテーションスキルの向上はもちろん、改めて日本文化について考えることができました。また、個人ではなく集団であったために自分にはない意見がもらえたり、経験談を聞けたりと、普通の旅行ではできない体験ができて良かったです。これだけで終わらず今後これを何かに生かしていきたいと思いました。