リーダーシップ=「伝える力」

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伊藤匠— 神戸大学・法学部3年 (イギリス・2014年9月参加)

 

■私がこのインターンに参加した目的について。

約二年半のこれまでの大学生活の中で、私はあるコミュニティにおける「リーダーシップ」たるものについて、常々考えてきました。その表現には様々あるというのが自分なりの結論です。 続きを読む

文化交流の理論と実践を通して学んだこと

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岩井理江さん
同志社大学法学部
イギリス・2013年2月参加


みなさんは「文化交流」というキーワードからどんなことを連想しますか。異なる文化集団が互いを知るための友好親善、華やかで楽しいイメージを抱くでしょうか。それとも異なる文化集団が互いに反感や嫌悪感を持つ、暗いイメージを抱くでしょうか。おそらく、多くの人が文化交流と聞けば、前者のようなイメージを持つのではないかと思います。私自身も、いつからとなくそんなイメージを抱いていました。また留学生との交流等、自分の体験からもそう思うことができました。しかし私は、文化交流が必ずしも異なる文化集団の双方にとって、プラスの働きをするものではないことも専攻の国際政治学を通して学びました。

文化交流の定義は非常に広いですが、一般的には【異なる文化集団が意識的に(ある目的を持って)文化を交流し合うこと】を指すことが多いようです。それには政府が主体となって行うものもあれば、NPOなど民間の組織が行うものもあります。今回のコミュニティ・インターンは、この定義に基づく文化交流であったと認識しています。文化「交流」ではなく、文化「紹介」であったということもできるかもしれませんが、私自身はできるだけ、一方的な「紹介」ではなく、「交流」になるように努めました。

話を元に戻しますが、「文化交流の結果として当事者間に信頼や友好を築くことができるのか」というのが私の問題意識でした。そして2週間、イギリスの学校で日本文化を伝え終え、感じた答えはYESです。もちろん、宗教的・政治的に全く相容れない文化を持つ者同士、歴史的に対立し続けてきた者同士であることは、文化交流がプラス要素として働く可能性を低くするかもしれません。日本とイギリスがそのような関係にないことも明らかです。しかしそうしたことを考慮に入れても、文化交流が当事者双方にとって、良い影響を与える得るものであると、一般化して言えるのではないかということを感じたのです。その成功のヒントは、先にも触れたように自国の文化を一方的に紹介するのではなく、自分たちも相手国の文化を知ろうとすること、【双方向的な交流】にあると感じます。

その例として良いと思った活動が「カルタ」です。カルタ自体は日本の文化ですが、今回の活動で用いたカルタは「My Thanet Karuta」―イギリスで初めて創られた郷土カルタ―です。「郷土カルタ」は、すべての読み句がその地域のことに関する句になっています。つまり、「My Thanet Karuta」は、訪問先であるサネット地域専用カルタです。子供たちはいったん遊び方を覚えると、とても楽しそうに取り組んでくれました。「この遊び最高だよ!」、「もう一回やりたい!」、「Karuta!」という元気な声が聞こえてきました。地域で開催したカルタ大会では、絵札にアルファベットが記載されていないカードを使うことになり、読み札の内容と絵を必死に暗記しようとする子供たちの姿があちこちで見られました。そしていつになく、真剣にゲームに臨んでくれました。

帰国後私は、なぜ、これほどまでに子供たちがカルタに夢中になってくれたのかということを考えてみました。そしてその答えとして、「My Thanet Karuta」に【双方向的な交流】があるからだと考えたのです。これはフロムジャパンが長い月日をかけて現地の人と協力して作ったもので、私たち第6回インターンが直接制作に携わったわけではありません。しかし、その制作の過程にはフロムジャパンとサネットの双方向的な交流がたくさん詰まっていたと思います。カルタの題材を選ぶために地域を歩き回り、現地の人からサネットについて教えて頂くなど、イギリスの小さな街に日本人が密着することで最終的にこのカルタが完成したのです。またカルタ遊びをするなかで、私たちもサネットについて学ぶことができます。時には子供たちから、題材となった場所の話を聞けます。さらに私たちは、題材場所をいくつか訪れ、実際にサネットの街の雰囲気を感じることもしました。
このように、郷土カルタを通じた活動は、単に日本文化だけを紹介しようとするものではなく、「私たちがサネットから学ぶ」機会を含むものです。そのため、お互いがお互いを知ることができ、交流が生まれます。自分たちの文化を相対化して見ることができます。帰国して思うのは、もっと積極的にサネット地域について勉強すればよかったな、日本文化を伝えるだけでなく、子供たちともっとサネットの話をする時間をとりたかったなということです。活動中は、自分たちのプレゼンや教えることで精いっぱいで、なかなかできなかったというのが正直なところです。しかしその中でも私は、生活の中で日本との違いを見つけそれを受け入れたり、現地の人と話をし、イギリスとサネットについて学ぶ努力をしました。そうすることが、日本文化を伝える際にも必ず役立つと思うのです。

また先にも述べたように、カルタの制作には地域のこどもからお年寄りまで様々な年代の人が関わっていました。そのため、採用された読み句と絵札の制作者を表彰する式では、地域が一体となってカルタの完成を喜びました。その時、この活動は文化交流という域を超えてサネット地域の「まちづくり」にも貢献しているということを学びました。たとえ異なる文化を持つ集団であっても(だからこそ)、もう一方の文化集団に対して文化的・社会的な貢献ができるということ実感したのです。

実は国際政治学において、文化交流が一方通行的ではなく【双方向】的に行われるべきだという議論があります。日本政府のもとで行われてきた文化交流は、長い間自国の文化を一方的に紹介しようとするものでした。近年、双方向的な活動を重視しようとする声もありますが、実態としてはまだまだです。そのため、フロムジャパンが提供するこのプログラムは非常に興味深いものだと感じました。このプログラムに関心を持つ人は、教育学部の人が多いかもしれませんが、文化交流という視点からも楽しむことができるプログラムです。私は文化交流が国際関係にプラスの影響を与えることを実感し、そのより効果的な方法についても見つけることができました。気になった人は是非参加してみてください。

私のイギリス体験記

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堀田真司さん
中京大学法学部4年
イギリス・2012年2月参加


海外に行くのは初めてだし、そもそも飛行機に乗ったことがない。教職を目指している訳でもないので、授業なんてしたこともやり方も分からない。英語だって受験以外で使ったこともないし、私にとって初めて尽くしの参加となった。だから全ての事が新鮮で、どんな些細な事でも感情を揺さぶられ、鉛筆が倒れるだけで笑ってしまう思春期の子供の様に、条件反射的に「スゲェ!!」としか言っていなかった様に思う。イギリス風に言えば「Brilliant !!」。やたらBrilliantを多用する同参加者の彼の発音が耳に残って離れないが、彼も私と同じ気持ちだったのだろうか。

と、まあ、そんな人間が正に今、体験談として作文を書く訳だが、書きたい事が多過ぎて上手く文章に纏まらない。まだ1日1話形式で3週間分仕上げるとか本1冊分とかの方が気分的には遥かに楽である。つまり何が言いたいかと言うと、それだけ充実した語り尽くせない3週間だったという事だ。とある参加者の言い回しを借りて表現するなら「ムッッッチャ!楽しかったわぁ!!」といった所だ。私は愛知だから「どえりゃぁ楽しかったが」とでも言おうか。そう、参加メンバーも北は北海道から南は沖縄まで取り揃っており、世界の広さよりもまず、日本の広さを再認識させられたインターンだった。一部の人しか分からないであろう「しんがーそんぐりゃーたー」という言葉が生まれた方言談義も良い思い出だ。

・・・・・・・。
いかん・・・。全然イギリスの事に触れずに、話題が出国しないまま話が進みそうだ。分量は問わないって言われてはいるけど、イギリスと関係ない話で1、2ページはイケそうである、これは不味い。話題がイギリスになったらもっと長くなるのでは? という訳で、これから以下の3点に絞り、且つその中でも事柄をピックアップして述べよう。①ホームステイ先での事 ②学校での活動 ③休日の過ごし方
体験談集に載せるとの事なので、分量は控え目で参考になる内容になる様に心掛ける。


① ホームステイ先での事
まずはざっくりと。私が過ごした家は、若い夫婦に犬、そして生後間もない女の子という家族構成。そして初めの1週間はアルゼンチンからの留学生(21)と同じ部屋で過ごした。門限がある家もあった様だが、私の所は自由で、時間を気にせず毎晩パブに出掛ける事が出来た。ご飯は時間を伝えれば何時でも作って貰えたし(育児で食事時間が不規則だからかもしれないが)、シャワーも何時でも良いという事だった(中には風呂に浸かれるという贅沢な家もあった様)。他の家もそうだが、洗濯物は溜め込んで一気に洗う方針。私の所の基準は“洗濯籠が一杯になったら”。なので、ある程度の量と嵩張る衣服(防寒、乾き易いという側面からもフリース素材の物がベスト)があると良い。ネット環境にあったので持参したパソコンは無駄にはならなかった。(私は無料で使わせて貰ったが、家によっては料金を払う場合も)しかし、これは幸運な例でネット環境でないことを前提に準備をした方が良いかもしれない。が、街には意外とWi-Fi環境があるのでスマホは活躍するかもしれない。

そんな家で3週間過ごした訳だが、まず一番良かったのがルームメイトの存在。勿論、気が合う合わないによって良し悪しが変わる訳だが、幸いにも直ぐに打ち解け、家に着いてから就寝までの3時間ずっと喋りっぱなしだった。その後も毎日、折り紙や紙芝居の授業の練習相手になって貰ったり、パブに出掛けたりとイギリスでの生活をより楽しい充実したものにしてくれた。なので、ギャンブルする気で事前のアンケートのルームメイト可の欄に記入する事を私はお勧めする。同室というのは本当に話すネタに事欠かないし、会話能力が格段に上がる(私の場合は元々のレベルが低すぎたのかもしれないが)。

また、ファミリーと会話する上で重要なのはジェスチャーだ。特に日常生活でとっさに出てこない時は重要。私なんかは慣れるまで殆どジェスチャーで会話をしていた。口に出すのはIとかYouとかくらいのもので、その内に向こうもジェスチャーだけで会話し出すから、はたから見るとパントマイム状態である。しかし、下手な英語よりも通じるから馬鹿に出来ない。勿論話せるに越したことはないが、まあ、何とかなるもんだね、という事を述べておく。ただし、家の外でやるのはお勧め出来ない。間違いなく変な奴に認定されてしまうから。

2週目にホストファザーの誕生パーティーがあり、親戚を招いてのどんちゃん騒ぎになった。事前に伝えるというサービスは残念ながら無いらしく、「あれ?何時まで経っても帰ってこない」と途方に暮れていた所に「今夜はパーティーだぜ!ヒャッホウ!!俺の誕生日なんだぜ?フゥーー!!」というテンションで帰宅。というより、玄関を開けた瞬間がパーティー開始の合図というテンションの上がり方。そういうサプライズがあるかも知れないので、普段の動向には気を付けるべきである(言われてみれば冷蔵庫の中に謎の色のケーキ?が買ってきてあった様な、お菓子のストックが増えていた様な、キッチンにロウソクが転がっていた様な・・・という程度)。私は日本から持ってきていた使い捨てカイロをプレゼントしたが(突然だったので苦肉の策)、案の定カイロを知らなかったので、日本の防寒具だと説明しておいた(仕組みはジェスチャーとAir make it hot という頭の悪そうな英語で通じてしまった)。カイロの実演販売の様な事をさせられて、しかもその後もずっとそれで盛り上がるという驚愕の展開を見せたので、意外とウケは良いのかもしれない(「キャシー、それは何だい?」『あらジョン。日本の防寒具でカイロっていうのよ。使い方は簡単、袋から取り出すだけよ』「そいつは便利だね」『しかもこれはシールタイプなのよ!』「な、何だってーー!?」みたいなノリの説明。初めは一人でやる→後で何故かノリノリになった皆でやる)。
帰国時には折り紙でハート形のスタンドを作り、メッセージを挟んでさり気無く置いて去るという演出・・・をするつもりだったが、別れる直前に発見されてしまい計画失敗。まあ、形はどうあれ感謝の気持ちを伝えることはやっておいて損はないはず。


② 学校での活動
日本文化を紹介するという名目の活動だったが、私は紹介の仕方に2通りあると考えていた。1つは折り紙や書道体験といった子供達と一体となってする活動。もう1つは紙芝居や日本文化カルタにおける文化紹介などの、こちらから発信するだけの体験を伴わない活動(紙芝居は子供達にやらせたチームもあった様だが)。偉そうな事を言える立場では無いが、後者よりも前者のクオリティが高かった様に思う。要因としては教職を志望する参加者が多く居たり、個々の工夫のお陰で、全体として授業内容のレベルアップが図れたが、後者のレベルアップに関してはスペシャリストの存在が不可欠だ、という事が挙げられる。前者の肝は“共感”、後者は“魅せる”。それぞれの観点を重視して授業をする訳だが、後者の場合、寄せ集めの人材では中々それも難しい。現段階で出来る事は、もし“魅せる”特技を持った参加者がいれば、それ中心に内容を組み替える事をするという程度だろう(実際にあった例としては日本舞踊や空手など?)。
それでもスペシャリストでない私達が“魅せる”工夫としては、とにかく練習量が物を言う。私のチームでの紙芝居を例にして少し記しておく。そもそも、紙芝居は子供達の創造力を働かせる様に読むものだが、日本文化という背景を持っていないイギリスの子供達には難しい。そこで、通常と違い子供達の想像を誘導させる様に、寸劇の様に紙芝居を行った。良いか悪いかはともかくとして、そういう配慮も必要かもしれないという事だ。そして声色や捲るタイミング等、読み合わせを何度も繰り返し練習し、夜も集まって練習した(主に私が未熟な所為で、そしてチームメイトはスパルタだった)。学校への道中も練習していた。とにかくその位の情熱をもって臨んで、初めて子供達に魅せる事が出来るという事を言いたい。

カルタゲームや折り紙等の“共感させる”授業は子供達と一緒に楽しむ気持ちで臨んだら良いと思う。が、楽しむ為にも準備はしっかりとした方が良い。とにかく準備だ。

今回、朝礼やイベントで歌の発表をもって日本紹介をした。そこでは“共感”と“魅せる”2つの要素を混ぜた訳だが(身振りを交えた歌と、純粋に歌って聞かせる日本らしさを重視した歌の2曲を発表)、個人的に小細工抜きにした“魅せる”事に特化した歌の発表というのもしてみたかった。つまりは本気で練習して日本らしさを前面に出した歌である。残念ながら、私はもう参加出来そうにないので、これを読んだ次回以降の人に託したい。しかし、動きを交えた発表もそれはそれで良いので、と悩ませる様な事も言っておく。

あと、子供達は早口なので聞き取るのが非常に大変であった。事前に訓練できるものかどうかは分からないが、覚悟くらいはしておくべきかもしれない。そして、体調にはくれぐれも気をつけて(最後に私の喉が潰れてチームメイトに多大な迷惑を掛けてしまった。済みませんでした)。


③ 休日の過ごし方
休日の事を語る前に、この書き言葉を何とかしなければならない。何故ならば私にとって休日とは、全力をもってして遊び倒すものであり、その魅力的な日の事を書き表すのに、こんな堅苦しい語り口の言葉使いは相応しくないからである。

と、言う訳で。こっからはフリーな感じで、感情込めて、臨場感たっぷりに描かせて貰う!あぁ~、最初からこんな感じで書けば良かった!!楽だわぁ。 まず休日に出来る事!もう、何でも出来るわ!!ルームメイトは3日くらい家帰らずにスコットランド行ってたし、ユーロスター乗ってフランス行った人もいるし、自由度はかなり高いと言って良いです。カンタベリ大聖堂が結構近くにあったんだけど、後になって思えば自転車で行けるね、アレ。語学学校で自転車が借りれるみたいだから、体動かしたい人にオススメ。あと、電車のチケットは4人1組で買うと半額?になるよ。3人でも4人分買えば結果安くなるから良いんでないかな。
さて、ロンドンとかリーズ城とかドーバーとか、皆色んなとこに行ったみたいだけど、折角だから他の人が書かなさそうな場所を書いておこう。ずばりハートフィールド。なぜ他の人が書かなさそうかと言うと、僕ともう1人しか行っていないからだ。・・・逆に被りそうな気がしてきたけど。どんな所かと言うと、ザ・自然!という感じの場所。なんでもクマのプーさんの生まれ故郷で、ディズニーに身売りされて働くようになるまで、制服の赤いTシャツを着る事もなく転がり遊んでいた場所だとか。片道3時間で、散策するのには1日かけても足らない様な大自然。日帰りはキツイけど頑張ったぜ!という行動力と体力が試されるスポット。だから皆行かないのさ・・・。実際すごく疲れたしね。魅力としては「とりあえず行ってみ?」としか言い様が無い程大迫力の自然が広がっていて、感動の全てを伝えようにも言葉にも写真にも表し切れぬ!といったところ。プーさんが好きな人は是非行ってみて下さい。そしてプーさん達の家を探そう!←重要

もう1つ近場で。マーゲートにシェル・グロットっていう貝で出来た洞窟みたいな所があるんだけど、圧巻!もう貝しか目に入らないって位に一面の貝。気分的には完成度の高いトランプタワーを見ている時に近い。「なんでワザワザこんな事を・・・でもスゴイ!!」みたいな。 こっちには結構他の人も行ったみたいだけど、行った人は皆「行って良かった、言ってないなら絶対行くべきだ」って言う位、気持ち的に満腹になる場所。なんで作られたのかよく分かんないけど、「日本人も貝塚残す位なら、シェル・グロット残せよ」とか思ってしまう程に綺麗な装飾がされていました。

以上、簡潔ですが私の体験を纏めました。今までチームで何かをするという事をあまりせず、個人プレイに走る事の多い私ですが、本プログラムを通じて協調性を身につける事が出来ました。学生を終える前に身につける事が出来て本当に良かったと思います。

コミュニティインターンで活動して

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能勢ゆかりさん
獨協大学法学部2年
イギリス・2012年2月参加


今回私は、コミュニティインターンに参加して、日本では体験できないような貴重な体験をたくさん経験することができました。特に以前から関心のあったフェアトレードに関しては、日本との様々な違いを実際に目で見て、感じることができ、とても勉強になりました。

まず日本では、フェアトレードはまだまだ馴染みがなく、どこか遠い存在のような気がしますが、イギリスではフェアトレードがとても身近に存在していると感じました。日本ではフェアトレード商品を購入するのに、取り扱いがある一部の専門店まで行かなければなりませんが、イギリスでは町中にあるスーパーに必ずフェアトレード商品が置かれていて、その商品がフェアトレードでない商品と一緒の棚に並んでいました。また、食品だけでなくボディケア商品でもフェアトレードマークがついた商品が多数置かれており、日本とは比べ物にならないほどのフェアトレード商品が町中に存在しているということにとても驚きました。

また、ホストファミリーとフェアトレードについて話していると、フェアトレードに関する日本人との考え方の違いに気がつきました。ホストファミリーにフェアトレード商品について聞くと、「フェアトレード商品は、少し値段は高いかもしれないけど、品質がとてもいいし、買う価値があると思うので選んで買っている。」という意見が出ました。 日本人のフェアトレードに関する考え方としてよく、「途上国の人のためになるからフェアトレード商品を選ぶ」という考え方があります、しかしイギリス人は「フェアトレード商品を選んで買うということは、誰かのためにするのではなく、自分のためであり、自分のためにしたことが誰かのために役に立っている。」という考え方をしていることがとても印象的でした。

イギリスでフェアトレード商品の導入がここまで成功した理由を日本とイギリスの生活や制度で比較して考えると、まず募金や寄付についての価値観や文化の違いがあると思います。日本とイギリスのNPOなどへの寄付についてみてみると、日本では法人での寄付が多く、個人での寄付が少ないことが特徴として挙げられます。また、個人の寄付について詳しく見てみると、50代や60代の寄付が大半を占めています。それに対しイギリスは、若者からお年寄りまで、幅広い年齢層の個人の寄付が多く寄せられていることが特徴として挙げられます。今回の休暇中にマーゲートにあるターナー・コンテンポラリーを訪れましたが、ターナー・コンテンポラリーは、2011年にオープンしたばかりでとてもきれいな建物で、展示品の内容もとても充実しているにもかかわらず、入場料は無料で、誰でも自由に出入りすることができます。日本の場合はほとんどの美術館や博物館で入場料を支払わなければなりませんが、イギリスの場合は逆で、大英博物館や大英図書館など、様々な施設で入場料が無料です。もちろん無料では運営ができないので、寄付金などを募っていますが、基本的にイギリスにある多くの公共施設が、小さな子供からお年寄りまで、差別なく誰でも無料で入ることができます。募金については、自分の払える額を払えばいいので、払う場合には自分に見合った金額を、自分の価値観で払うことができます。このような募金制度をとるイギリスでは、小さなころから募金や寄付が身近な存在であるのではないかと思いました。また、このような制度をとるイギリスは、日本のように決められた料金を強制的に支払わされるわけではないので、自分の払える金額を自発的に払い、それが自分のためになる、という考え方が根付いているのではないかと思いました。

ホストファミリーやイギリスで出会った人々にフェアトレード商品の日本での課題として指摘されたのは、フェアトレード商品、マーク自体を日本でもっとブランディングする必要があるということです。スポーツ用品で有名なナイキやアディダスは、マークを見ただけでどこのブランドの商品であるか一目でわかり、有名なブランドであるため、多少値段が高かったとしても多くの人が購入します。その理由は、有名なブランドであれば、品質などがよく、安心できる、といった消費者の信頼があるからだと思います。イギリスではフェアトレード商品が、ブランド商品であると社会的に認識されているため、多少値段が高くても、品質などを信頼して購入する人々がいるという話を聞き、その商品が特殊なブランド品として社会的に認識され、消費者からの信頼を得ることができれば、商品を手に取る人が増え、日本でもイギリスのようにフェアトレードの商品がもっと身近な存在になるのではないかと指摘されました。

他にも、フェアトレードを広くいろいろな人に知ってもらうため、イギリスでは学校の生徒にフェアトレードについて知ってもらうための出張授業があります。学校側がフェアトレードについて生徒に授業をしてほしい場合に、フェアトレード機関に連絡をすると、フェアトレードについての専門知識のある人が学校に来て無料で授業をしてくれるという制度があります。フェアトレードというシステムや商品に関して、子供たちが興味や関心を持ったとき、それにしっかりと対応をすることで、その国でフェアトレードがしっかりと根付いていくのではないかと思いました。日本のように、一部の大学生や大人が知っているだけではなく、国の将来を担ってく小学生や中学生にしっかりと指導しなくては、フェアトレードのシステムや、その商品を購入するということが、将来ずっと続くことはないと思います。子供が小学生のうちからフェアトレードのシステムや商品について知ることができる環境の整ったイギリスには、たくさん見習わなくてはならない点があると思いました。

今回イギリスへ渡り、普段の生活から離れて日本の外側から日本という国や日本人について考えることができ、日本の素晴らしさだけでなく、日本の抱える問題点や課題をたくさん発見することができました。今回学んだ多くのことを忘れずに、今後の生活に生かしていきたいと思います。海外に長期滞在することや、このようなプログラムに参加することは、大学在学中にしかできないことだと思います、住み慣れた日本から言葉も生活習慣も違う異国の地に飛び出していくということは、ほんとうに勇気のいることだと思ますが、不安などを乗り越えて、得るものはたくさんあると思います。行ってみなければ、参加してみなければ、何も始まりません、何も変わりません。今後も、たくさんの大学生にプログラムに挑戦してもらいたいと思います。

最後に、今回のプログラムでこのような貴重な体験ができたこと、勉強できたことは、すべて、、、丁寧なサポートや、今回のプログラムに一緒に参加した仲間たちの協力があったからこそだと思います。限られた大学生活の中で、イギリスで過ごした三週間は一生の思い出になると思いますし、ずっとずっと大切にしたい仲間ができました。、、、また機会があれば、ぜひ参加したいと思います。

日本とイギリスの文化


池島瑞紀 さん
法政大学法学部2年
イギリス・2012年2月参加


本格的に英語教員を目指している学生が多い中、私は特に将来的に英語を極めたいわけでもなく今回のインターン参加を決めました。そのため英語の能力的な面で、授業の実施には班員にたくさん助けてもらいました。協力なしでは生活すらできなったのではないかと思っています。

私の今回の旅の目的は、端的に言って「英語圏に行くこと」でした。成立した歴史が古く、戦勝の歴史をもつ文明都市を見てみたいという好奇心です。実際に目の当たりにして、予想以上の情報を得られました。日本にいて、理解はしていたものの自覚をしていなかったと今回のインターンで判明したことが数点あります。

ひとつは何と言っても、自分が国家に守られている存在であるということです。純粋な英語圏では、ほかのヨーロッパに比べて、英語が話せないことに対する風当たりが強いであろうことは予想のうちでしたが、実際に体感してみるのとはまた、別ものでした。言葉だけでなく、所作や常識や価値観がまったくもって異なるのです。現状、そんなことは起きないでしょうが、たとえば日本という国が突然なくなったとしたら、身一つで異国に生きることは可能なのかと考えてしまいました。こんなことは中国やタイに過去行った時は感じなかったので自分でも驚きました。イギリスに対しては、自国が文化的に劣勢という自覚があるからこう思うのではないかと思います。文化という国のアイデンティティーは言語にあるという話を聞いたことがあります。ヨーロッパ世界が文化の共有をしているのを目の当たりにして、世界がマイノリティー文化の集まりだといういままでの認識が覆されたのです。地理的距離の近さは文化理解度に比例します。和辻哲郎の「風土」のように、同じ対外環境をもつ地域に暮らす人々の生活は当然似通っています。日本は価値観の合致という点において、他ヨーロッパ諸国とはスタート地点がずいぶん後方にあるということではないでしょうか。国際社会でアメリカに追随し、同調主義であるように思われるのも、強大な他文化圏の欧米と歩調を合わせるにはやむを得ない歴史的外交方法だったのではないかと思われます。しかし、アジア圏がメイン市場となっているいまもその考えに捕らわれていてはしょうもないことでしょう。アジアの中での日本の立ち位置をいまいちど考える必要があると思いました。さらに、相対的に国内を見つめなおすきっかけとなり、海を渡れば通用しない価値観を持つ1億3000万人に構成された日本の文化を、非常に面白く思いました。

つぎに思ったことは、日本の英語教育の杜撰さです。何年も前から叫ばれていることであり、課題となっていることは理解していました。しかし今の教育方法では本場で使える英語の習得には程遠いといえ、生きた英語の習得を「永遠の」課題にしている現状の教育に不満です。中学や高校で使われている教科書は、日本語に合わせて英語を置いていっている会話の印象が拭えません。英語を日本語で学ぶ教育を改め、海外で使える表現といった実用的な内容にしなくては時間がもったいないです。幼いころから英語教育に力を入れると、日本語独特の細かいニュアンス表現が失われていくということもわかっているようなので、個人的願望としては「受験英語」でいいのではないかとも思っています。しかし、グローバル社会に伴ってそんなことを言っていられないのも事実です。今回のインターンには、英語教員を目指す私なんかよりも志の高い優秀な参加者がたくさんいました。私が教育を考えるまでもなく、参加者に、将来の子供たちが受ける英語教育に、期待することにします。

最後に、思ったことです。ロンドンから2時間ほど東に行った港町だからでしょうか、特に最終のよく晴れた日曜日、町の人がこぞって浜辺で海水浴を楽しんでいる姿が印象に残りました。海辺の飲食店のテラスはどこも埋まっており、町の人が全員出てきたのではないかと思うほどの人の集まりようだったのです。そこが単に田舎だったのかもしれませんが、ひとつの休日を満喫しきる晴耕雨読のスタンスに感心してしまいました。

勤務態度がやたらいいといわれる日本のサービス業ですが、たしかに他に類を見ない完成度であることは自負していいと思います。海外の従業員は、日本に比べたらあらゆるところで雑です。余談ですがロンドンで入った個人経営の飲食店で、テレビに夢中で店長が呼んでも出てきてくれなかったことには驚きました。日本では昔から「滅私奉公」という言葉通り、きりきり働くことが美徳とされてきました。しかし美徳とはいえ、ワーカーホリックと欧米人に揶揄された日本人の献身的すぎる勤務態度は、生きるために働いているのではなく働くために生きているのではないかとさえ思えます。ましてやそれで心を病んでいたら本末転倒ではないかと思うほどです。ブータンのように、とまでは国際社会における立ち位置が違うから難しいとしても、幸福度が世界178か国中90位というのはいかがなものでしょうか。ちなみにイギリスは41位、アメリカは23位です。世界情勢が閉塞感に包まれている今、現先進国として似たような結果が出ると思っていたのですが、そうでもありませんでした。どうやら先進国でも心に余裕を持つことは可能なようです。そして一概にとは言えませんが、ライフワークとしての労働がこの調査の日本とイギリスの、数字の差のように思われました。

以上で、外から見た日本の再発見です。イギリスへのインターンは、総括して、とても楽しい経験になったことは言うまでもありません。

イギリスでのまちづくり・まち歩き

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千葉一樹さん
高崎経済大学地域政策学部3年
イギリス・2011年2月参加


私は、2011年3月~4月の約2週間、フロムジャパンのコミュニティインターンシップを活用し、イギリスのサネット地域に滞在しました。ホームステイをし、小学校で習字・郷土かるた・折り紙・空手演武などをしました。得た経験などに関し、レポートします。


まちづくりの意味

「まちづくり」には多様な意味が含まれています。自治体が取り組んでも、住民が取り組んでも「まちづくり」と呼ばれます。若者が取り組んでも、高齢者が取り組んでも「まちづくり」と呼ばれます。地元で取り組んでも、他所の地域で取り組んでも「まちづくり」と呼ばれます。ハコモノを作っても、教育活動でも「まちづくり」と呼ばれます。そのため、ここでは「まちづくり」を「地域のために何かをすること」と捉え考えていきます。

地域のために何かをするためには、現在暮らしている地域と他所の地域を知ることと、が重要になります。自動車免許取得時の「認知から判断。判断から行動」が良い例と考えます。認知、つまり地域を知らないことには効果的なまちづくり、つまり行動は生まれません。過去の遺産を未来に繋げられるような行動は出来ません。地域を知るために最も有効的なことは、その地域の住民と交流することです。また、未来に繋げられるような「まちづくり」のためには、現在暮らしている住民がこれからも暮らしたい、と思えるようなまちにすること、現在のまちを認知することが重要です。今回のインターンシップでは、地域の若者の象徴ともいえる小学生と幼稚園児と接することが出来ました。彼らが日本文化を知り、郷土かるたにより地元を再認知したことは、彼らの今後にとって大きな財産になったと考えます。また、私も、自国の文化を再認知し、サネット地域を認知したことにより、視野が広がりました。

以下、私が経験したイベントの「郷土かるた」「空手演武」「商店街の巡検(まち歩き)」の3つに関して順に書いていきます。


「郷土かるた」に関して

群馬県の「上毛かるた」が最も盛んである「郷土かるた」を、サネット地域でも広めるという活動をしました。現地の生徒に、地域のモノに対する読み札と絵札を描いてもらい現地の小学校の体育館にてかるた大会を開催しました。生徒に大変盛況でありました。後日、日本人インターン生にて、地域を歩きかるたの絵札に描いてあった地域資源を見つける、といった活動をしました。かるたを作成することにより、地元を再認識することが出来ます。また読み札を書くことで、他者に自分の考えを伝えようとする力が養われます。サネット地域は、まだ一見しただけですが、観光地ではありません。観光地化していません。観光客に媚びない、住民にとって暮らしやすいまちになっていると感じました。その地域の資源を、良いところも悪いところも、小学生時に知ることで、今後の発展に活かせると考えます。

「郷土かるた」事業で一点残念であったことは、後日の地域歩きを日本人だけで行ったことであると考えます。この地域歩きに、現地の住民や小学校の生徒が参加していれば、我々にとっても、生徒にとってもいい刺激になったと思います。地元民とよそ者では観る視点が違うためです。


「空手演武」に関して

私は10数年空手を習っており、今回サネット地域にて披露する場を与えられました。ここで驚いたことは、空手がイギリスでも普及されていることです。前述したように、「まちづくり」には人との交流が欠かせません。空手という共通項を持って、現地の生徒と交流することが出来ました。外国にしろ、日本での活動にしろ、交流するときは、相手との共通項を持っていること、あるいは相手が興味をもつモノを持っていることが、先に繋がる要素であると感じました。


「商店街の巡検(まち歩き)」に関して

土日や平日の夕方に、地域の商店街を歩く機会を得ました。「イギリスで最も酷いシャッター街」と呼ばれる地域(マーゲートという地域)も歩きました。私が現在大学生として暮らしている地域も同様にシャッター街です。しかし、日本とマーゲートのシャッター街の相違点として、マーゲートには人が歩いていることです。日本の商店街はアーケード化され、暗く人通りが少なく、車の通り道と化しています。マーゲートの商店街は、シャッターは降りていても、人は歩いており、明るい通りでした。もし、またマーゲートに行く機会を得れば、なぜ同じシャッター街であるのに、シャッター街という結果は同じでも、周りの環境が違うのか、といったことを研究していきます。商店街の形態、人の動き、などの面でも、私にとって刺激になるまち歩きでした。

実際に現地を歩いて体感しないと何も分からない。また現地に行く前に、地元で出来る限り情報収集すること。この2点の重要性を改めて認識しました。語学力を嘆く前に、まず動くこと、これが参加において必要なことです。

最後になりますが、フロムジャパンの事務局の方、ありがとうございました。サネット地域にて我々に関わった現地の皆さんありがとうございました。何より、一緒に現地にて活動したインターン生の皆さんありがとうございました。今回のインターンの経験を活かし、卒業までの大学生活や、卒業後にて活躍していきます。



 

フロムジャパン事務局コメント:

千葉さんは、卒業後故郷の町づくりに貢献するため、公務員となられたそうです。就職面接の際の話題の中心は、英国でのインターン活動やそこでのまちづくりの様子だったそうです。