貴重な二週間

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福永万里子
熊本県立大学環境共生学部2年
イギリス・2013年2月参加


私がこのコミュニティインターンに参加したいと思った理由は主に三つあります。

一つ目はイギリスと日本の文化交流です。日本から出るのは初めてだったため、日本の良さを改めて実感すると同時に、イギリスの良さにも気づくことができました。また子供たちは折り紙や書道、カルタには興味津々で、自分の手で教えることができて本当によかったと思います。海外にはない日本の文化を大切にしていきたいと思いました。

二つ目は昔から夢だったヨーロッパの建築物を間近で見ることです。特に教会は歴史を感じ、歴史を学ぶことができました。今回は時間と人数の関係もあり、建築模型をつくることができず残念でしたが、西洋建築に直に触れることができ、感動しました。イギリスではレンガ造の家に自分たちでペンキを塗っていて、建物をいかに大切に思っているかがわかりました。イギリスの家の寿命は約80年、しかし日本は30年ほど、イギリス人の建物に対する思いやりを見習わなければならないと思いました。

最後は現地の人たちとコミュニケーションをとれるということです。Churchill houseをはじめ、小学校の先生、生徒たち、ホームステイの家族など多くの人たちと関わることができました。私の拙い英語でも子供たちは真剣に話を聞いてくれてとてもうれしかったです。しかし、ホームステイなどでは英語が話せず、コミュニケーションをうまくとることができませんでした。これからしっかり勉強し、再チャレンジしたいです。今回はチームで活動したため、何度も助けてもらいました。チームワークの大切さも学ぶことができました。

また、フェアトレードについても学ぶことができました。熊本がフェアトレードタウンということも初めて知ったので、大変興味が湧きました。熊本の人でもまた知らない人は多いと思います。フェアトレードはとても素晴らしい活動だと思うのでもっと活動の輪が広がってほしいです。自分も機会があれば活動に参加したいです。

二週間という短い間でしたが沢山のことを学び、これからの課題も見つかりました。今回の活動に参加でき、本当によかったです。この経験を活かし、一つのことだけでなく色々なことに挑戦していきたいです。

コミュニティーインターンに参加して

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原田優生さん
信州大学農学部2年
イギリス・2013年9月参加


私が参加した理由は、「海外での生活を体験してみたかったから」というものです。教師になりたいなどの目標はありませんでした。語学研修などでも海外生活はできるが、この企画では、海外に行ってからの活動が明確でした。そして、せっかく行くのだから何か明確な活動目的があった方が充実したものになるのではないかと思いました。さらに、子供たちに、日本文化を紹介するということはなかなかできない体験で、良い経験になり、さらに親が、教師だったので少しは親のことがわかるかなと思い参加しました。参加した理由は、あまりかっこいいものではなかったのですが、とてもよい経験になりました。

実際に活動してみて、日本では経験できないことができたと思います。まず、ホームステイでは、温かい家族に恵まれ楽しく生活できました。私が印象に残っていることは、家を出ていくときや、寝る時など、顔を見なくなるときに「Have a good day」などの言葉を、必ず言うことです。相手への思いやりの気持ちなどをストレートに言葉で表現しているところが、日本とは全く違うけど、いい文化だな。と思いました。観光に行くときも、行き方を丁寧に教えてくれました。一日の出来事を話したり、夜一緒にドラマを見たり、そんな些細なことが、とても新鮮で、楽しい時間でした。英語力がなかったので、分からないことも多かったのですが、相手の表情や目を見ることで、なんとなく理解でき、会話もできたので、良い経験になりました。観光の帰り道に、道に迷ったこともまたいい経験でした。歩道のない夜道を友人と三人で歩き、どうなることかと思いましたが、パブなどで道を聞くと、優しく道を教えてくれました。そのお店に、お昼を食べに行き、おいしい食事ができました。偶然の発見が、結果的にとても良いものになりました。現地に住んでいる日本人と偶然出会い、おいしい料理店や、パブに連れて行ってもらったり、家に遊びに行ったり、楽しかったです。いろいろな人に出会えて本当によかったと、実感できる日々でした。

授業では、英語がうまく話せるか不安だったが、事前に授業で必要な英語を教えてもらえたので思っていたよりは大丈夫でした。事前に、自分の担当していた折り紙に関しては、友人とスライドを準備していたので、模擬授業でもやりやすかったです。突然の予定変更で、新しいスライドをつくらなければならなくなっても、一回作っていたので、作りやすかったです。かるたゲームは、外国の子供は楽しめるのかな。と思っていたが、とても楽しんでくれました。子供たちは、どの学校でも素直でした。私たちにとても興味を持ってくれて、日本に関する質問にも積極的に答えてくれました。ピカチュウや、ハローキティーがとても人気で、こっちの方が驚きました。しかしこれらのキャラクターが日本からたことはあまり知られていなかったです。そして、授業をしていないクラスの子供にもお昼ご飯や、そのあとの休み時間などに話しかけられたり、一緒に遊んだりして楽しい時間を過ごせました。授業中には、子供に英語の発音をなおされ、よい経験になりました。よくできましたシールは人気でしたが、それよりも印鑑の方がリアクションが良かったです。腕や手、顔などに押してほしいと頼まれました。このような子供たちとのふれあいが、とてもいい思い出です。

そして、フェアトレードの活動をしている、タミーさんに会い話を聞きました。なにか一つのことに一生懸命に活動している人はとても尊敬できると思いました。とても情熱的で、私も何か見つけて一生懸命頑張りたいと思います。

今回この活動に参加する前は、少し不安になることもあったのですが、一歩踏み出して飛び込んでいくと様々なことが経験できて、それが自分の中で一つの自信になり、一生忘れられない思い出になることが分かりました。そして今回出会った仲間にはいつも助けられて迷惑ばかりかけ、とても感謝しています。これからもずっと友達でいたくなる、そんな人たちと出会えてよかったです。三週間とても充実していて、とにかくこの活動に参加してよかったです。

 

商品を販売しない、フェアトレード

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糸澤文香さん
筑波大学理工学群社会工学類3年
イギリス・2013年8月参加


「最初のフェアトレードタウンはイギリスで生まれたんだよ。」大学でフェアトレードサークルに所属している私は、ある日メンバーにそう教えられた。それから「イギリス=フェアトレード先進国」というイメージが自然と出来上がっていた。イギリスに行ってフェアトレードの最先端を見てみたい、フェアトレード先進国の実情を見てみたい、それが私が今回コミュニティインターンに参加したきっかけの1つだった。イギリスで、最初に出会ったフェアトレード製品はコーヒーシュガーだった。これはイギリスへ向かう機内で出てきたものだったので、正確にイギリスで出会ったというわけではないが。日本を出発して数時間でフェアトレードが見つかったことで、私の期待はますます大きくなっていった。イギリスに降り立ってすぐにサネットへと移動し、2週間お世話になるホストファミリーの家へと向かった。サネットはロンドンの南東に位置する海沿いの街で、減少する観光客数に歯止めをかけようと、ターナー美術館をはじめとする様々な街おこしに取り組んでいる。その一つがフェアトレードタウンである。

イギリスにはフェアトレードタウンが数多く存在するが、サネットもその1つである。フェアトレードタウンと聞いて、私は町中のいたるところにフェアトレードショップが点在し、住民はフェアトレードに関心を持ち、またそのことに対して誇りを持っているものだと勝手に解釈していた。インターンプログラム初日、2日目にかけてサネット地域、特にRamgsgateの街歩きをしたが、思っているよりもフェアトレード専門店は見当たらなかった。Waitroseというスーパーマーケットには砂糖やコーヒーはもちろん、コーラやはちみつ、ワインに至るまでフェアトレード商品が数多く陳列されていた。商品の中にはwaitrose独自のものも多く、特に紅茶はティーバッグからルーズリーフティー(茶葉)まで、様々な種類が取りそろえられていた。日本では、最近イオンなどの大手スーパーの自社ブランドでも、チョコレートなどでフェアトレード商品を扱い始めてきたが、その種類はまだまだ少なく、しかもフェアトレードによほど興味がある人でないとその事実についても知らない場合が多い。ここでも日本とイギリスのフェアトレードに対する差を感じた。

プログラム後半では、Broadstairsという街をフェアトレード商品を扱う店舗を訪れ、実際にフェアトレード商品を扱っているか、売れ行きはどうかなど、直接従業員の方たちに尋ねるという機会を得た。私達のチームは美容室を2件訪問し、どのようなフェアトレード商品を扱っているかを調査した。最初に調査先を告げられた時、美容室とフェアトレードに一体何の関係があるのか、イギリスではヘアケア用品もフェアトレードなのか、と様々な想像をしていた。しかし実際に店舗に伺ってみると、ヘア用品がフェアトレードなのではなく、美容室で客に出すコーヒーや紅茶がフェアトレードであることが分かった。フェアトレードといえば、フェアトレード商品を消費者に向けて販売することだけ、といった凝り固まった考えをしていたことに気づかされ、これは素晴らしい取り組みであると思った。一見すると、全く関係のない分野でも何らかの形でフェアトレードにかかわっていけるということを教わった。商品を販売しない、という新しいフェアトレードのシステムは、フェアトレードショップよりもより低いリスクでフェアトレードを導入することができる。フェアトレードに関心を持っている人は少なくないが、フェアトレード商品を導入した際の収益の減+少や顧客からの反応など様々な障壁が考えられる。この方法なら、収益をあまり気にかけることなくフェアトレード商品(主にコーヒーや紅茶、チョコレートなどのオーソドックスな商品に限られるとは思うが)を導入できるというメリットがある。そのため、先述のヘアサロンはもちろん、大学や企業など様々な場所、場面でフェアトレード商品を導入できる。こう見ると、イギリスのフェアトレードタウンでは、フェアトレードを足がかりとした街おこしが成功しているように見える。

しかし、私達はサネットを街歩きした際に違った一面を見ることができた。あるグループがインタビューした、フェアトレード商品を取り扱っていたというカフェのオーナーによれば、フェアトレード商品は質が悪く、客からの反応も良くないということで、フェアトレード商品の取り扱いをやめてしまったのだという。フェアトレードタウンでフェアトレード商品を扱う店として、サネットのフェアトレード広報誌の中で、fairtrade directory に名前が掲載されているにも関わらず、先述の店のように取り扱いをやめてしまった店や既になくなってしまった店もあった。このように、フェアトレード商品を扱う供給側としても問題点も発見することができた。

一方、フェアトレードタウンの消費者は、フェアトレードについてどう考え、感じているのだろうか。今回は2週間にわたりRamsgateでホームステイをしたので、実際に現地の人と会話する機会が多々あり、実情を知るには最高の機会だったと思う。私がホストマザーにフェアトレードについてどう思うか尋ねたところ、何というか、イギリス人らしいユーモアと皮肉を交えてフェアトレードについての意見を語ってくれた。彼女自身はフェアトレードというアイディアそれ自体には賛成だという。まず驚いたことは、日本でもフェアトレードが浸透しつつあるとはいえ、その中心は若い世代であり、年配の方になるとその言葉自体知らない人も多いが、彼女はフェアトレードについて正確に理解していた。イギリスがいち早くフェアトレードに取り組んだことに加え、彼女は毎日新聞を読み、教養も深かったからかもしれない。彼女の話に戻ると、フェアトレードのアイディアには賛成だが、実際の活動になると話は別で、あまり好きではないという。なぜならば、少し前にイギリス国内でNPOが慈善事業を理由に市民から寄付を集めていたが、結局それは横領され、詐欺であったというニュースがあったらしく、イギリス国内で非営利団体や慈善事業に関する目が厳しくなっているのだという。また、イギリスではフェアトレードと言えば教会が主導していることが多く、日本のように企業が先行しているというイメージがあまりないので、余計にフェアトレードと慈善事業の結びつきが強い印象が残ってしまっているのではないかと思った。一口にフェアトレードタウンとは言っても、フェアトレードに賛成する市民ばかりではないということを痛感した。今回はホストマザーにしか話を聞くことはできなかったが、ぜひあらゆる年代にフェアトレードについての意見を聞いてみたいと思った。

今回イギリスの2週間にわたる滞在で、フェアトレードという言葉の認知度が日本に比べて高いことや、物を売るという形以外のフェアトレードの新しい形を知ることができたこと、またフェアトレードタウンを通したまちづくりの成功事例やその難しさを知ることができた。これは、フェアトレードに関心を持ち始めてまだ間もない私にとっては強い刺激ではあったが、それによってもっと勉強したいと考えるようになったことに加え、同じようにフェアトレードに関心がある仲間と出会えたことは大きな財産になった。また、これまでフェアトレードにあまり関心がなかった参加者もこのインターンシップを通してフェアトレードに関心を持てた、と言っていたので、それを聞いてやはり今回のプログラムは意義のあるものであったと感じることができた。

 

コミュニティインターンシップで学んだこと

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大澤優貴さん
東京工業大学大学院理工学研究科修士1年
イギリス・2012年2月参加


私はこのコミュニティインターンシップの主な目標として以下の3つを挙げた.
・未知の問題を解決し臨機応変に対応する力を養う.
・コミュニケーション能力の向上を図る.
・自分の能力を発見する.

以下では,このプログラム中に学び感じ取ったことを述べるとともに,これらの目標が如何に達成されたかを記す.


1.学校による違い
Christ Church Junior School と St. Peter in Thanet Junior School という2つの学校を訪問したが,どちらの学校の児童も非常に真面目だと感じた.先生やインターンの話を真剣に聞き,過度に騒がしくなることもほとんどない.近くの人と関係ない話をしだす児童が目立つ日本の小学校とは異なっていた.ただ,2つ目に訪問した St. Peter in Thanet Junior School では先生方が厳しく,常に静かな雰囲気を出すような指導が行われていたので,Christ Church Junior School の児童に比べて自由な感情表現が制限されているように感じた.2校しか訪問していないため正確なことはいえないが,おおよそ同じ地域にある公立学校でも学校によって大分雰囲気が違うことがうかがえた.


2.日本文化紹介
主に日本文化として取り上げたカルタ,折り紙,書道,日本の歌の4つについて学んだことを述べる.

(1)カルタ(郷土カルタ作り・ゲーム)
子どもたちはカルタという言葉をほとんど聞いたことがない.そのため,カルタがカードゲームであることや,昔はカードの代わりに貝殻を使っていたことなどを紙芝居サイズのパネルで説明したことは大きな意味を持った.カルタのルールは一見複雑だが,整理すると大きく4つにまとめられるということに気付き,それを絵も用いながら板書するという工夫をしたところ,子どもたちはすぐにルールを理解しゲームに熱中していった.

ルール説明に限らず伝達事項は数多くあるがその中でどれを強調するかは重要だ.実際にデモンストレーションをしながら詳しいルールを説明する際にも,より明解な英語で伝えるように意識した. 現地の小学校では我々にはあまり馴染みのない電子黒板が使われていたが,それを上手く活用することにも成功した.さらに取った札を入れる箱を折り紙で作るなど,アイディアを色々出し,創意工夫に富んだカルタ紹介が出来た.様々な工夫や対応を行う中で,自分の中に潜んでいた発想力に久しぶりに気付けたと思う.

カルタ作りに関しては内容が複雑でアクシデントが起こることが予想された.児童にカルタのトピックとして取り上げたいものを挙げてもらう→各児童にアルファベットを割り当て読み句を完成させる→読み句をパソコンで打ち,読み札を完成させる→絵札を完成させるという流れだが,各工程の準備や仕上げが非常に大変だ.絵札に描く絵のモデルとなる写真を撮らなければならないし,トピックに偏りがないように質問も工夫しなければならない.児童の数によってアルファベットの数を調整する必要もある.また子どもたちが書いた英語は大変読みにくいため先生の手助けが必要だ.絵を描くときに絵の具などの道具が十分用意されていない場合もある.札を丈夫にするためラミネートもしなければならない.早く作業が終わってしまった児童への対応も考える必要がある.しかし,各テーブルに1~2人のインターンが付き,それぞれが臨機応変に対応して指導した結果,全体としてとてもスムーズに授業を行うことが出来た.また,多くの児童に作品などについて質問するのを通して,コミュニケーションの取り方を学ぶことが出来たと思う.また,授業時間外の準備や仕上げもチームのメンバーで上手く役割分担をし,効率的に行えた.子どもたちは楽しそうにカルタを作っており,私も教えるのが楽しいと心から感じられて本当によかったと思う.

カルタ作りは2日間に渡って行ったが,1日目に欠席した児童がおり,私は急きょその児童を担当することになった.1日目の内容をどうやってまとめて教えるか,そして他の児童に追いつけるか,その場で考え実行した.その児童はすぐに他の児童に追いつき,無事カルタを作り上げることが出来た.未知の問題を解決し,臨機応変に対応する力はこの場面でかなり養われただろう.これはマニュアルに書かれたことをやったり,与えられた問題を解いたりしているだけでは絶対に身に付かない力だ.自ら積極的に伝えたいという気持ちがあり,かつ自分の担当する部分だけでなく授業の全体像を把握していたからこそ,半分の時間で児童にカルタを伝えることが出来たのだと思う.臨機応変な対応は主体的な活動意欲と全体像の把握があってこそできるということを改めて実感した.

最後のカルタ大会はクラス対抗で行った.対戦方法や得点の付け方,司会の説明などを工夫したほか,日本の音楽をBGMとして流したところ,独特の雰囲気が出て大変盛り上がった.また,札をとる時やゲームが1セット終わった時に子どもたちは絵札を次々と見て「あ,○○だ!」などと会話を交わしていた.子どもたちにRamsgateという町の魅力を再発見してもらうことができたといえるだろう.それと同時に我々も町の様々な魅力を知ることが出来たことを大変嬉しく思う.


(2)折り紙
折り目を付けなかったり角を合わせなかったりする児童も多く,個別の対応に追われた.前での説明を工夫してもう少し皆で一緒に進められたらよかったのではないかと反省している.また,自分で手を動かそうとせずすぐにインターンを呼んで折ってもらう児童も何人かいた.各テーブルを回って指導するとき,どこまで手助けするかをよく考え,児童の能力や手順の難しさなどに応じてできるだけ子どもたちが「出来た!」と思える瞬間を作るように心がけた.一人ひとりの状況により指導内容が大分異なってくるのでここでも臨機応変に対応する力がかなり養われたと思う.また,1対1で児童と話すことが多かったので,英語でのコミュニケーション能力がとても高められた.


(3)書道
1回だけ書道を紹介する授業を行った.自分の名前を日本語で書くのが子どもたちに好評であることが予想されたため,通常の書道をやった後,大きな折り紙でかぶとを作り,そこにも筆で名前をカタカナで書いてもらったところ大成功だった.書道は汚れやすく,筆の置き場所など苦労する点も多かったが,事前に準備をしてあったためスムーズに授業を行うことが出来た.臨機応変な対応はもちろん大切だが,万全の準備をするという基本的なことも忘れてはならない.事前準備の大切さを改めて実感した.


(4)日本の歌
フェアトレードパーティーで「ふるさと」と「世界に一つだけの花」,St. Peter in Thanet Junior School の朝礼で「ふるさと」と「さんぽ」をそれぞれ披露した.披露する歌についてメンバーから色々なアイディアが出て大変勉強になった.振り付けも分かりやすいように工夫してつけたところ,聞いている人を楽しませることが出来たと思う.特に小学校でやった「さんぽ」では,多くの児童が振り付けを一緒にやってくれたので雰囲気が伝わり大変よかった.1番を日本語で2番を英語で歌ったのも効果的だったと感じている.インターンも心から楽しんで歌い,踊っていたように思う.

また,授業の中で時間を余らせて「うみ」(うみはひろいな~)を児童に日本語で歌ってもらうことも試みた.実は,私は前から外国の子どもたちに日本の歌を覚えて歌ってもらうことを夢見ていた.今回はオプションとして行ったため時間や教材などに制限があったが,その中でもチームのメンバーが協力し合ってなんとか子どもたちだけで歌うことが出来た.子どもたちの声量がとても小さかったので大成功だったとはいえないが,私がアラビア語や中国語の歌を1つも歌えないことを考えると,イギリスの子どもたちに短時間で日本の歌を歌えるようになってもらったというのは大きな成果といえるだろう.折り紙や書道が視覚に訴えるのに対し,歌は聴覚に訴える.耳でも日本を感じ取り,頭のどこかに記憶してもらうことが出来たはずだ.このように,これまでとは違った側面からアプローチすることは普段の生活や研究にも活かすべきだと思う.


3.参加した意義
これまでに述べた通り,体験前に立てた3つの目標は達成されたといえるだろう.未知の問題を解決し,臨機応変に対応する力を養うのに海外体験学習(特に専門分野外)は極めて効果的であることが肌で実感できた.机上の学習だけでは絶対に身に付けられないコミュニケーション能力が向上したのは言うまでもない.自分がかつてよく発揮していた能力も海外の小学校という場でよみがえった.

私の専門は数学で,このプログラムと直接の関係はない.だからこそ,参加したことによって普段とはまったく異なる世界が見え,様々なことが刺激的に感じられたのだと思う.自分の専門の世界だけでなく,その外の世界も知り,多角的な視野を持って勉強や研究を進めるべきだ.今回の経験は新しいアイディアを生み出す大きな支えとなると思う.また,一人で進めていくことの多い数学の勉強・研究とは違い,このプログラムでは様々な人と協力して授業を作り上げていった.そして現地の人も含め非常に多くの人と交流した.将来世界で活躍することを念頭に置いたとき,海外で積極的にコミュニケーションをとる活動を学生のうちに経験することは大変重要であると思う.その意味で今回の参加は非常に有意義なものだった.

この体験を通して,以前より主体的に行動するようになったと感じている.まったく知らない機関に連絡をとったり,移動方法(交通手段等)を調べたり聞いたりすることをここまで積極的にやったのは今回の体験が初めてだったが,イギリスの人々はとても優しく,こちらが意思表示をすれば親切に様々なことを教えてくれた.これは現地に行ってコミュニケーションをとったから分かったことである.今回の体験で得た解決力,対応力,コミュニケーション力,発見した自分の能力をもとに,今後も様々なことにチャレンジしていきたい.

 

イギリスで建築模型制作に取り組んで

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室岡彩夏さん
熊本県立大学環境共生学部3年
イギリス・2011年2月


ふと目にしたインターネットのホームページ。すべてはそこから始まった。思い起こすこと今年の2月。半一人旅でのアメリカ旅行。現地ではアメリカ人の友達と一緒だったが、言葉が通じない悔しさを感じ、もっと語学力をつけなければならないと感じた。帰国してからの私は勉強をすこしずつではあるが始め、それと同時に昔からの夢である海外で何か力になれるような活動をしたい。インターンシップで海外に行きたいという思いが芽生え、あらゆるホームページをみたが、ほとんどが、TOEIC○○点以上や、ビジネス系のインターンであまり興味がもてなかった。そんなところにみつけたフロムジャパンのインターンは、私の専攻である建築が活かせる可能性があることを知り、応募した。

私は当初、もっと建築学生が来、建築関連のことだけをすると思っていたが、実際は小学校で日本文化を伝えるというのが主なプログラムだったので、教育系ではない不安があったが、元々子供好きなので、何とかなるはず!というどこからともなく来る自信でインターンに臨んだ。


現実にある建物から模型を作る

現地では、最初に教会の模型を作製したが、私は現実にある建物から実際に模型を作るというのをあまりしたことがなかったので、とても興奮した。

モンクトン教会の、模型を制作。創立13世紀ごろだそうです。


はしごで塔の頂上まであがり、実測

教会は予想していた通り図面が平面図しかなく、影がでていれば投影法で高さを測ることができたが、影さえも出ていなかったので、どうしたものかと困った。が、運よく塔の頂上まで上がれる梯子(はしご)があったので、「頂上まであがり教会の部分の屋根まで実測し、それを高さとして起こす」という今まで経験したことがない模型の作り方で、かなり興奮した。


教会の平面図


これがはしごです。


最後に、鐘を鳴らす装置を綱渡り

教会の塔上。360度の景色を楽しめました


模型が完成

また、実際に建物を触れることで、模型を作製する時にかなり役立てることが出来た。難関だったのが、教会模型は1/100の縮尺で作成したので、敷地がかなり大きくなってしまい、時間もあまりなかったので、芝を敷つめる作業が少し手を抜いた状態になったのがちょっと残念だった。


模型は3人で制作。建築を専門的に学んでいるのは1人で、後の2人は文系の学生で、模型づくりも初めてでした。でも切ったり、貼ったり、測ったり、芝生を仕上げたり、結構素人にもできることが、たくさんありました。


完成した模型


屋根を取ると、このように中が見えます。


完成した模型はフェアトレード団体会長のタミーさんにプレゼント。


小学校の模型も制作


2つ目に作成したSt.Ethelbert’sの小学校模型。

教会に比べれば、単純な造りではなかったが、図面が平面図と立面図の両方があったぶん、かなりスムーズに作成することができた。だが、多少凸凹していたので屋根がなかなかぴったり合わず、大変だった。教会同様、内部の壁も作ったが、小学校は教室が多い分壁を多く建てる必要があったが、クラスルームごとの壁を作ることにより、実際に小学校の生徒たちが模型を見た際に、自分の教室を探す楽しさ、改めて自分の小学校がどういう形か実感する手助けになれたのではないかと思う。また、イベントで展示した後は小学校に飾られるということなので、子供たちによって手が加えられるのも面白いのではないかと思う。


St Ethelberts School。カトリック系の小学校で、すぐとなりに教会があります。


上から見た、模型屋根を外して、教室を見ることができるようになっています


教室で子ども達が、大喜び。ちなみに双子の姉妹です。

模型を二つともタミーさんに見せることが出来たのはかなり良かったと思う。タミーさんは普段から手づくりのバースデーカードなどを作っているということで、スチレンボードにかなり興味を持ってくださっていたし、模型にもかなり興味を持っていらっしゃった。

今回作成した模型は二つとも、今月開催されるワールドフードフェアで展示されるということで、現地の方々がどのような反応をするかとても楽しみだ。欧州の建築学生や建築士はあまり模型を作らいないと聞いたので、人々の感性を刺激できたら嬉しく思う。イベントが開催されたあとは、小学校は小学校に、教会は教会に展示されるのだろうが、よりもっと多くの方々に模型を見て模型の存在を知ってもらいたい。そして何かを感じ取ってもらえたら嬉しい限りだ。


イギリスのまち

建築模型とは別に行ったまちあるき。都市計画系の実習では必ず最初にするので、町歩きがどんなものかわかっていたが、やはり日本とイギリス。町並みも全く違い、田舎でもかなり綺麗に整備されていたのにはかなり感心した。様々な町で町歩きをしたが、町によって特色があり、例えば海に面しているのは一緒だが、タウンセンターの機能の仕方が違っていたり、重点を置いているポイントが違っていたりして、とても興味深かった。

日本に帰国してから何故あんなに綺麗に整備されているか、とても疑問に思い、逆に何故日本はこんなにも整備されてないのだろうと感じた。バスなどの公共交通機関にしても、イギリスはノンステップバスのみで、ベビーカーを置けるような場所があるのに対し、日本は依然段差があるバスが多く、ベビーカーを置けるようなスペースもない。また、大型ショッピングセンターで見たフラットなエスカレーター。あれにはかなり驚いた。


プログラムを終えて

今回の建築模型を作製するというプログラムで、実際にある建物に触れたり、実測したり、実際の建物を参考にしながら模型を作製したことは、かなり自分の中では新鮮だったし、刺激を受けることができた。どのようにしたらよりもっと模型が綺麗に見えるか、インパクトが出るか工夫しながら作成することが出来た。

イギリスやイギリス以外でも、このようなプログラムがあれば、時間があえば、是非参加してみたいと思う。また今回自分がやりたくても人数不足でやれなかった、一緒に模型でインテリアやオリジナルの住宅を作る活動もやってみたい。日本の伝統的な住宅紹介などもかなり興味がある活動なのでやってみたい。

途上国には学校に行きたくても行けない子たちがいるので、小学校を建設して少しでも多くの子供たちが学校に行け、笑顔が増えることが私の夢だ。なので、将来的には青年海外協力派遣隊などで活躍したい。そういった意味でも、今回のインターンシップでは英語を使い現地の方々と交流し、更には自分の専攻である建築を活かせたのは、とても勉強になった。これからの設計課題などにこの経験を活かしたいと思う。また日本ではあまり英語を使って話す機会がないが、積極的に外国の方と話したり、留学生などが集まるイベントなどに積極的に参加して語学力をつけたいと思う。

イギリスに3週間滞在して自分を成長させることが出来、今後に活かせるような活動ばかり経験することが出来、とても自分の中で大きな経験になりました。ありがとうございました。